教育福島0045号(1979年(S54)10月)-036page
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利用される図書館をめざして
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原町市教育委員会
わがまちのしゃかいきょういく
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一、市のあらまし
原町市は、その名のとおり原野が多く浜通りの宿駅として発展してきました。昭和二十九年と昭和三十一年の二次にわたる合併により新市として発足しました。現在の人口は、四万五千六百五十九人で、豊かな緑につつまれた安らぎのある都市づくりと、文化の高揚と明日への人づくりをめざしています。
千年の伝統を誇る相馬野馬追祭の雄壮な旗とりは、市街地の南にひらけている「ひばりが原」で行われます。この行事は、昨年、国の重要無形民俗文化財に指定されました。
当市は、地理的には、本県浜通り北部、阿武隈山脈の東方にひらけた平地であり、産業では、水稲・そさい・畜産がさかんであり、里山一帯は、起伏が少なく工場や住宅地に適しています。本年度から県営原町体育館の建設が本決まりとなり、相双地方の中核都市として発展が期待されています。
二、市立図書館の誕生
昭和四十年代にはいり東京周辺をはじめ全国的に公共図書館の重要性が認識され発展充実のきざしが出てまいりました。当市におきましても一般市民の間からぜひ、市立図書館をとの声が少しずつ出てまいりました。
しかし、行政に反映するまでには、若干の期間がありました。
昭和四十六年、まず、住民のセンターとしての原町公民館の改築の計画が出てまいりました。このとき、幸いにも複合施設の構想となり公民館・図書館・勤労青少年ホームの六階建が実現することになりました。
市文化センターとして落成したのが四十九年二月で、図書館は、この三、四階に設置されました。
長い間、市民が待っていた施設ですので、開館と同時に利用できるようにしなければなりません。目のまわるような毎日でしたが、職員一同、与えられた施設と資料により一日一日のつみかさねがたいせつであると感じており、図書館サービスに徹することを喜びとし第一歩をふみ出しました。
三、五か年の歩み(表1−5参照)
ここで昭和四十九年度と五十三年度とを比較して五か年をふりかえってみたいと思います。
市立図書館の蔵書数は、住民一人当たり一冊は必要といわれていますが発足当時は、一万一千七百冊で、目標にはほど遠い現況でありました。しかし、五十三年度の資料の状況は、総数二万二千百三十四冊となり、ようやく市人口一人当たり○・四八冊となりました。これまで寄贈は、二百五十三件、一万二百五十六冊に達しております。利用状況は、登録者については市人口の五・五%でしたが、昭和五十三年度には七・五%、階層別にみますと、小中学生が全体の五十四%、一般は二十八%となっており一般の利用が激増していることがわかります。
表1 蔵書冊数
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表2 登録者数
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表3 地域別登録者数
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表4 入館者数
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表5 館外貸し出し
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