教育福島0045号(1979年(S54)10月)-040page

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教育センターから

 

講座資料や製作教具をどう生かしているか

 

はじめに

 

はじめに

 

本講座は、小学校家庭講座(一次・二次)、高等学校家庭講座、中学校技術・家庭講座(二次)からなっている。家庭講座は三泊四日、技術・家庭講座は三泊四日ずつ二回で延べ八日間にわたって実施している。

また、今年度から、研修内容が一段と明確化され、研修者の教職経験年数に応じ、職務遂行上必要で専門的な基本的内容を中心とする一次研修と、発展的内容をもとにする二次研修とに分けて講座が行われるようになった。

そこで、講座の内容や、方法等においても、各種実験、計測、整備、とりわけ製作においては新指導要領の内容に即応する教具の開発等、実習を中心に各講座とも行っている。また、十二人という小人数編成の講座なので、まとまりもよく、受講者相互の理解や協力関係は極めてよく、なごやかな風景がみられるのも本講座の特色となっている。

この研修結果は、児童生徒及び先生がたに環元され、広められていかなければならないのは当然である。

そこで、研修に参加された先生がたの中から、四名の先生に「研修の成果を授業にどう効果的に生かしているか」また、「今後どう生かそうとしているか」について事例と考えを寄せていただいたので紹介する。

 

木工具の刃物研摩研修風景

木工具の刃物研摩研修風景

 

◆小学校家庭講座

保原町立保原小学校

教諭 岡崎洋子

 

家庭科研修講座を受講して、家庭科指導に生かし得たことは、まず、全般的なことでは次のようなことです。

一、講座での衣食住の基本的なものの実験・実習によって、指導内容に、科学的な裏付けができ、実習を自信を持って指導することができたこと。

二、製作や実習の課程で指導のポイントがっかめたため、授業の中での指導助言が適切にできたこと。

三、新指導要領についての研修は、移行期の学習指導を誤りのない充実したものにすることができたこと。

次に、授業の中での生かし方ですが、昨年度指導した六年教材「サンドイッチの作り方」を例にとると、パンにバターをぬる理由を「生野菜の放水に関する実験」の講座資料を活用して実験結果を表に示し、数値的にとらえさせて考えさせました。これは、教師の示範によってパンの状態を児童に観察させることで、よりはっきりと納得させることができます。また、講座で作ったサンドイッチの例を上げて、教科書以外のものにも目を向けて考えさせましたが、これは、児童の製作意欲を盛り上げることに役立ちました。

「飲み物」の指導については「飲み物の調理に関する実験・実習」が理論の裏付けとなり、指導をスムーズに進めることができました。「紅茶のすすめ方」は、講座資料の図解を図示して提示する方法で、資料活用を図りました。これは、視覚的な資料として有効でした。TPシートにして、OHPで投影する方法で利用するのも一つの方法かと思います。

いずれにしても、講座での資料や製作教具は、自信を持って児童に提供することができ、児童も、教師の自作ということで、興味と関心を持って受けとめてくれるようです。

 

◆技術・家庭講座(女子)

郡山市立郡山第六中学校

教諭 菅野清子

 

中学校技術・家庭講座に参加し、食物、被服、機械、電気の各領域につい

 

 

 


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