教育福島0046号(1979年(S54)11月)-012page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
ける取得住宅の構造は、一昔前までの「狭くてもわが家であれば」の考え方から、将来に備え、部屋数の多い設備の整った家をというふうに変わってきており、最近においては、家族数三〜四人で建坪百三十から百五十平方メートル程度の住宅構造が多く、建築費についても、千二百万円から千五百万円を要している。
この必要資金については、共済貸付け金あるいは、住宅ローン等の融資を併用するものが大部分であるが、これらの融資金の毎月返済額は相当多額にのぼり、家計を相当圧迫することとなるので、若い世代においては特に、将来の日常生活に破綻をきたさないよう、計画の段階でじゅうぶん検討し、実施に移すべきであると考えられる。
七、宿泊保養施設の整備
(一) 飯坂保養所の現状と課題
飯坂保養所は、開設後、本年でちょうど十年目を迎えることになり、この間、保養に、会議にと、教職員はじめ多くの人々に利用されてきた。
昭和五十三年は、利用状況が図4のとおりであり、その内訳は、宿泊が二万三千七人、会議が一万二千二百六十九人、宴会が千三百十五人、婚礼が十六組千五百二十二人、休憩その他千四百五十三人で、前年に比較して、二千八百七十五人増加した。
また、経営状態は赤字決算ではあったが、利用人員の増加が反映して、五十二年度の赤字額千八百三十余万円に比べて、四百六十余万円と赤字が少なくなり経営は大分改善された。
昭和五十四年度も経営改善に主点を置きながら、利用者へのサービスの向上に努めているが、本年四月から九月までの上半期利用者数は、図5のとおり前年に比べて千九十一人減少しており、また、石油問題等により、諸物価の高騰が続き、材料費及び営業経費の支出割合が高まり、経営が悪化する傾向を見せている。
今後、諸物価高騰の中で、材料費及び営業経費の支出割合がますます高まるのは否めないが、支出を最少にとどめ、利用料金を据え置きながらも、収益をいかに上げるかが、飯坂保養所の大きな課題となっている。
このため、施設設備の改善を図り、いっそうのサービス向上に努め、利用しやすい保養所として運営に努力する所存であるが、教職員及びその家族にも大いに利用されることを期待するものである。
図4 昭和52年度及び昭和53年度の利用人員
36,691人……52年度
39,566人−53年度
![]()
図5 昭和53年度及び昭和54年度
上半期利用人員
19,723人……53年度
18,632人−54年度
![]()
(二) 郡山宿泊所の開設
かねてから多目的に利用できる会館方式の施設の新設が望まれていたが、県内の経済、産業上の中枢都市の郡山市に、公立学校共済組合の施設である「郡山会館」が完成し、本年六月より営業を開始した。会館の利用状況(九月三十日現在)は、営業が開始されて間もないが、宿泊が千八百九十七人、会議が五千三百五人、宴会が三千百九十四人、婚礼が六組五百七人、レストランが四千六百五十九人で利用率三十五パーセント程度である。
施設の目前には、緑豊かな開成山公園が広がり環境も、交通の便もよいことから、教職員及びその家族の福祉厚生施設として、今後大いに利用されるものと期待される。
短期給付(共済組合)
一、昭和五十三年度の短期給付額
昭和五十三年度における短期給付の支出内訳は表8のとおりであるが、支出総額は四十億千五百万円となり、組合員(二万二千四十四人)一人当たりは、約十八万二千円となっている。
また、この支出総額を医療給付とその他の給付に分けてみると医療給付は、全支出の九十五パーセントの約三十八億二千百万円となっている。これは、組合員一人当たりにすると、約十七万三千円となる。
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |