教育福島0046号(1979年(S54)11月)-035page

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4) 人から言われて行動するが自分からはなかなか手を出さない。

(四) 社会性

1) 入園か月くらい親の送り迎えをしてもらう園児がいる。部屋に入っても気に入らぬことがあると逃げ出してしまう。

2) 友達の中になかなかとけこめず、ひとりぼっちを好むような児がみられる。

3) 朝も帰りもあいさつができない。トイレにも行きたくても言えない。

4) ちょっとのことでけんかをする。がまんができない。

観察した主な点を述べたがいずれの項目もわが子の健全育成を願う面から課題としてとり上げねばならぬものと思われる。

学習課題を決定するにあたり、これらの課題解決へ現象面からの取り組み方もあろうが、親として一般的に理解しておくべき内容として“乳幼児期における家庭教育の振興方策について”(昭和四十九・六・二十四社会教育審議会建議)を基底において学習課題を編成する必要があろう。

ここでは幼児期の親を対象とした家庭教育学級の課題設定について述べたが乳児、小学生、中学生をもつ親を対象とした各学級においても当面する課題と一般的に親としてそなえておかねばならぬ学習課題があるわけで、地域の実態等じゅうぶん調査の上、課題設定を慎重におこなわなければならないと思われる。

幸い本市は講師陣容に恵まれているので、どのような学習課題を編成し、学習者に提供するかが今後の家庭教育充実のキーポイントとなろう。

 

表2 幼児をもつ親を対象とした学習計画例

表2 幼児をもつ親を対象とした学習計画例

 

四、家庭教育重点施策

1) 実施機関長・担当者会議の開催学級の運営指導上の問題や学習展開の方法等、会議の内容をたかめ実践にむすびつくようにする。

2) 家庭教育研究集会の開催地域課題の把握学習内容への取り組み等研究協議をし、市家庭教育学級全体の振興に役立てる。

3) 指導者研修会社会教育指導員、婦人教育指導員等の研修の内容を深め共通理解のもと指導にあたる。

4) ボランティア活動の助長

5) 情報の提供

 

五、今後の課題

各学級とも学習課題の編成に苦労している。学級生自身の持っている問題が引き出せるような学習課題の編成や、学習方法について研究くふうをしていかなければならないし、特に乳幼児対象のハガキ通信、TV放映の視聴など学級としての活用や組織化をはからなければならない点が数多くあると思われる。

 

水あそび

水あそび

 

絵かきあそび

絵かきあそび

 

 

 


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