教育福島0046号(1979年(S54)11月)-044page
福島の文化財
県指定天然記念物泉の一葉松
所在地 原町市泉字小栗内
所有者 紺野半吾氏ほか六十三名
昔、近隣を支配していた泉長者というものが弁慶によって滅ぼされ、そのとき弁慶が腰を掛けたという俗説があり、俗称を弁慶松ともいう。
この一葉松は、原町市の東方約四キロメートル余のところにある通路の北にあり、高さ約八メートル、根まわり約三メートル、枝張りは東に約三・二メートル、西に約十一メートル、南に約八メートル、北に約六・四メートルある。
二葉の間に一葉を交えている黒松で、一木中に一葉と二葉が共存するのは珍らしい。近江琵琶湖畔の唐崎の松(現在は枯損)に似た形態をなし、種類も同じである。
昭和三十年十二月二十七日、福島県天然記念物に指定され、現在も樹勢は盛んである。
福島の文化財