教育福島0048号(1980年(S55)01月)-022page
をつくるよう、学級指導に力を入れている。
3) 実施記録を大事にし、それによる実証的な形での改善、改良への話し合いの場がもてるよう、実績をしっかり積み上げていくように努力している。
(二) 交流後の児童の反響
1) 交流運動会参加児童の意識調査
2) 交流学芸会参加児童の意識調査
3) 児童の作文(六年生)
私は、今「交流学芸会」をやって良かったと思っています。
来年も、さ来年も盲、聾学校との交流を続けていってもらいたいと思います。今年の学芸会は、今までにないほど一番楽しく、また感心したことだらけの一日、いや六年間で忘れられない日だと思います。
盲学校、聾学校の児童のかんの良さ、私にはとてもまねのできない考えられない事ばかりで頭のさがる思いでした。
(三) 教師の感想、意見
○障害を乗り越えて努力している姿をそのまま見ることができ、健常児の自覚をうながした。
〇三学年の盲学校学芸会への参加は真の心の交流ができたし今後も心の輪が大きく育っていくものと考えられる。
○共にもてる力を出して努力しているという、同じ目的を持ちながら最善をつくす姿がたいせつである。
○ことばでは教育できない、すばらしい教育ができた。
四、今後の課題
(一) 教師間の交流を積極的に進め、お互いに理解と協力を深めるよう努力しているが、学校行事、教育課程のちがい等から、無理な面もみられた。
(二) 本校の教員定数が限られている中で、交流の質を上げるためには交流学級の教師の負担がたいへんである。
(三) 交流対象児や交流領域の拡大をどうするか、また交流の場をどのように設定していくかが問題である。
(四) 交流を継続発展させるための体制運営方法の再検討が必要である。
交流の実際2)
相馬市立磯部中学校との交流
相馬市立養護学校中学部
本年度県の養護教育交流推進事業の対象校として磯部中と、海浜青年の家で「合同野外活動」を実施した。
一、交流に期待したこと
(一) 心身障害児と健常児が抽象的な理解や知識のレベルでなく、共同(共動・共働)の生活体験を重ねることにより、健常児は障害者に対する正しい理解と認識が高まり、障害者は積極的に社会に参加する態度が育てられ、お互いの間に友情と連帯意識などが芽生えてほしい。
特に障害児には健常児の生活学習の実態を感じとり、人間関係や多集団の中での生活行動様式を学ぶとともに自己の短所に気づき、それを補う方法や障害に打ち勝つ耐性や自信を得ることができ、ふれ合うことの喜びを味わってほしいと願った。
(二) 子供たちの様子から教師たちも真の交流のあり方を模索する姿勢を培い、事前の交流をたいせつにした。
また、子供たちの変容からも周囲の大人たちの態度がより良く変容することを期待した。
二、交流を進めるに当たって当面の方針としたこと
(一) 教師間の事前打ち合わせを重ね、より円滑な運営と共通理解に努めた。
(二) 互いに学級指導を強化し、事前交流を実施して、自然に友情がわき出るよう実践計画をくふうした。
(三) まず教師が相手校の生徒と触れあうことをたいせつにし、生徒同志のとまどいや抵抗を身近かに感じとるようにした。
(四) 重度・重複障害児の実態、症状をは握し適切な対応策を追求した。
(五) 交流内容は、生徒同志が楽しく意欲的に接触してかかわり合い、しかもゆとりのあるものを選択しようとした、
(六) 保護者など周囲の大人の理解と協