教育福島0048号(1980年(S55)01月)-029page
わがまちのしゃかいきょういく
青少年の健全育成をめざす
小野町ガキ大将教室
小野町教育委員会
一 はじめに
小野町は、阿武隈山系の南部田村郡の東南部に位置し丘陵地帯で起伏が多く、船引町・大越町・滝根町・いわき市・郡山市・平田村に隣接し、古来より交通の要地・物資の集散地として発達し、昭和三十年に小野新町・飯豊村・夏井村の一町二か村が合併して現在に至る。今年、町民憲章を制定し、郷土を愛し、体力づくりに励み、熱意と誇りをもって働き・教育と文化をたいせつにし、互いに助けあい心やすまる町づくりをめざしている。
二 わが町の青少年教育
わが町には、小学校六・分校一・中学校が二校あり、児童.生徒は学習活動に励んでいる。
現代における社会環境の変化が、一番たいせつな少年期の人間形成に多くの影響を与えていることを痛切に感じながらも、望ましい教育の軌道にのせることができなかった。
しかし、昭和四十七年の公民館新築を契機に、児童図書室の設置、小中高校生のスポーツの場としての体育館の開放など、ようやく青少年の社会教育活動の条件がすすめられてきた。
同時に地域こども会の育成と併行してスポーツ少年団の育成も昭和四十七年よりはじめ、現在までに十一団体(剣道・柔道・野外活動・ソフトボール・野球等)二百二十三名の団員をかぞえ、毎年増加の傾向にある。
子供のための読書活動は、現在、蔵書数も増加し、遠隔地の小中学生のために巡回文庫を増設するなど好評を博している。
こうした中で、昭和五十三年度より少年のための「わんぱく教室」を開設し、継続的学習の場としての学級運営の研究をすすめてきた。
昭和五十四年は、こうした経験をもとに少年教室の拡充を計画していたところ、幸い県の指定を受け「ガキ大将教室」を開設することができた。
また、本年度より新たに留守家庭の園児・児童を対象としたカギッ子対策として、園舎を利用して学童保育事業を開設している。
三 事業の概要
(一)ねらい
次代をになう少年教育の重要性から「わんぱく教室」を発展的に解消して県指定の「ガキ大将教室」を開設した。
学習内容として、子供たちに「ガキ大将教室」の目的・式の意義・仲間の重要性・リーダーの心得・グループのつくり方・野外活動・昔の遊び今の遊びと用具のつくり方等を指導する。
その学習をとおして、社会性・創造性し協調性を養いながら、地域での仲間づくりの中核となるリーダーの育成をはかり、在学少年の健全育成を促進するのがねらいである。
(二)開設教室の名称・実施機関・期間・実施時間数・対象者
1)名称・小野町ガキ大将教室
2)実施機関 小野町公民館
3)期間 昭和五十四年七月〜昭和五十五年一月
4)実施時間数 三十三時間
5)対象者 小野新町小学校児童四・五・六年 男二十名 女十五名 計三十五名
(三)事業計画
表1参照
自作の竹馬で……