教育福島0052号(1980年(S55)07月)-030page

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教育センターから

 

情報処理教育講座の紹介

 

一 発展を続ける情報産業

昭和五十四年度コンピュータ白書によると、昭和五十三年二月末現在のわが国におけるコンピュータの実動セット数は、図1のとおり、約四万八千セットで、全額にして約三兆円(対GNP比一・三パーセント)、人口一人当たり約二万二千円であるという。

情報元年といわれている昭和四十五年の実動セット数は、六千七百セットであるから、この十年間に、およそ七倍の伸び率を示したことになる。近年の伸び率は、年率十パーセントを示し、今後もなお持続するものと予測している。

コンピュータの機能の面をみると、超高密度の記憶装置が、比峻的安価に提供されるようになり、従来の大型機の能力を上回る中型機が出現する一方、コンピュータの小型化が進み、最近のマイクロ・コンピュータのように、記憶量四十八キロバイト、各種の入出力装置を接続し、実務に利用できる能力を持った機種も発売されている。

また、利用技術の進展も著しく、各地の支店や出張所に小型コンピュータを配置し、これと中央の大型コンピュータとを通信回線で結び、全体を一つのシステムとして活用する分散処理システムが実用化されてい。

情報元年から現在までは、コンピュータの雌伏期間ともいうべき時期で、特殊な専門的知識を持った人々が、コンピュータを利用してきた。しかし、これからは、コンピュータの開花期を迎え、一部の人々のコンピュータではなく、一般の人々に利用される時代であるといえよう。

 

実習生の真剣な表情

 

実習生の真剣な表情

 

二 情報処理教育

当センターでは、教員研修と生徒実習を二本の柱として、情報処理教育に関する調査・研究及び資料の収集など情報処理教育の推進のために必要な事業を行ってきた。

(一) 教員研修

情報処理教育に関する教員研修は、原則として、県立学校の教職員を対象とし、第二次福島県長期総合教育計画の「教職員現職教育計画」の趣旨に添った、当センターの研修計画に基づく研修である。

今年度の講座名は表1のとおりである。研修者は、主に高等学校の工業科や商業科の担当者であるが、近年、数学や理科の担当者も参加するようになった。今年度は、このような専門教科担当以外の研修者は、十五名(定員の約二パーセントである。コンピュータが、教材・教具として、各教科指導

図1

(1978年3月末現在)

設置金額 2,820,736百万円

設置台数  48,132セット

 

(注)いずれの年も3月末現在の価値-出所:通商産業省「入下取調査」-

 

(注)いずれの年も3月末現在の価値-出所:通商産業省「入下取調査」-

 

 

 


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