教育福島0052号(1980年(S55)07月)-036page

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まちからむらからこんにちは

 

ふるさとの歴史を学ぶ

 

相馬市教育委員会

 

「ふるさとの歴史を学ぶ」いきさつ

相馬の歴史は古く、中村城のはじまりは平安時代の延暦二十年(八〇一)に坂田村麻呂が蝦夷征伐のとき、西館(現在の中村城西部一帯)に菅原敬実をおいて守らせたのが最初と伝えられている。

元亨三年(一三二三)になると中村藩は下総流山より相馬に移住し、以来六万石の小藩ながら、戦国の世、幕末の動乱にあいながら、連綿二十九代も続いて、今日に至った。

このような郷上の変遷を記録に残し明日への発展に生かそうと、昭和四十三年度を初版として、相馬市史が全六巻中五巻が現在発刊されている。

市史の発刊が進むにつれて、市内の郷土研究家による「部落史」「郷土法関係(報徳秘稿)」「文学史(歌集、句集)」「瓦の歴史」などの自費出版も相つぎ、ふるさとの歴史への関心が高まっていった。

このような気運の中で、昭和四十三年から郷土研究会の主催による郷土研究講座が、郷土史に限らず相馬の文化を共に学習しようと市民に呼びかけ、年間七〜十回程度、相馬高等学校を会場として開催され、昭和五十三年からは、中央公民館との共催で会場も中央公民館に移して、実施されていた。この講座は郷土研究会の会員による研究発表や資料業者の発刊があり好評であった。この講座を県事業の成人大学講座に規模を拡大して、開設しようと関係者との交渉を行ったがいろいろの事情が重なって思うように話は進まず実現しなかった。

このような事情で、開設には多少の不安があったけれども、市史の発刊とそれに伴う郷土研究家による自費出版が相つぐなど、郷上の歴史への関心はとみに高まってきたので、思いきってメーンテーマを「ふるさとの歴史を学ぶ」に決定して実施することにした。

 

講座生の募集並びに実施状況

対象者は一般市民とし、講座生の募集は市政だよりや回覧で行い、申し込

 

表1 学習テーマ

月・日学習内容(学習テーマ)学習方法講師・助言者
現職名氏名
6・16(土)相馬史12の謎講義・話し合い相馬高校長
相馬市文化財
保護審議委員
相馬高校教諭
六角宏
松本敬信
田代俊樹
7・7(土)海上交通と相馬中村藩講義・話し合い相馬市文化財
保護審議委員
相馬高校教諭
持舘泰
田代俊樹
9・8(土)相馬の年中行事講義・話し合い相馬農業高校教諭
相馬高校教諭
大迫徳行
若松丈太郎
10・6.(土)農業のうつりかわり講義・話し合い山形大学助教授
相馬高校教諭
岩本由輝
山田哲二
10・29(土)史跡みてあるき現地研修相馬市文化財
保護審議委員
相馬市社教主事
佐藤高俊
門馬秀夫
11・17(土)御仕法の心講義・話し合い相馬市文化財
保護審議委員
相馬高校教諭
佐藤高俊
田代俊樹
12・8(土)飢饉と移民政策講義・話し合い相馬高校教諭
同上
今村昭司
田代俊樹
1・26(土)ふるさとの歴史講義・話し合い東北学院大学教授
相馬高校教諭
岩崎敏夫
山田哲三
2・23(土)相馬の郷土芸能講義・話し合い相馬市文化財
保護審議委員
相馬市社教主事
松本敬信
門馬秀夫

 

 

 


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