教育福島0053号(1980年(S55)08月)-020page

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原則4 指導要領(特活第3の2)

・学級会活動、クラブ活動及び学級指導のそれぞれに充てる授業時数は、学校や学級の実態を考慮して適切に定めるものとする。

原則5 総則7の(3)

・「特別活動のうち、生徒会活動及び学校行事の授業については、それらの内容に応じ、年間、学期ごと月ごとなどに適切な授業時数を配当するようにすること。」※これに関する中学校指導書(特活編)の内容は省略。

 

(三) 特別活動と他の教育活動との関連

 

特別活動は、その教育活動としての特質から、各教科や道徳と直接あるいは間接に種々の関連を持っている。したがって、特別活動の目標を達成し、ひいては学校の教育目標をよりよく実現するためには他領域との関連を十分理解して指導することが大切である。

1 各教科との関連

1) 日常の各教科の学習で習得された様々の知識や技能が、特別活動の実践の中で生かされること。

2) 特別活動と各教科の学習指導とは具体的内容において関連がある。

3) 学習態度や集団生活における人間関係について密接な関連がある。

2 道徳との関連

1) 特別活動の様々な教育活動は、道徳性の育成の重要な機会である。

2) 道徳の時間の指導を実践に結びつける場を提供する。(道徳的実践力)

 

3 生徒指導との関連

 

3 生徒指導との関連

1) 特別活動の様々な集団活動を通して、それに必要な資質を学ぶことを効果的に援助することは、生徒指導の視点と本質的に一致する。

2) 生徒指導は、学業・個人適応・社会性公民性・進路・余暇指導などの内容に分けて計画されることがあるが、これらは学級指導の内容と深い関連を持っている。

3) 児童(生徒)活動や学校行事における様々な活動の場面は、集団の一員としての自覚を深め、公民としての資質を身につける絶好の機会である。

 

(四) 評価と改善

 

評価については「指導の成果を絶えず評価し、指導の改善に努めること」(小学校総則8の(4)、中学校総則9の(6))と示されている。

このことは、指導計画の作成、計画に基づく展開、展開の反省という一連の流れのあらゆる段階での評価の必要性を明示しているといえる。

評価の観点を設定するに当たっては学習指導要領における「特別活動の目標・内容、指導書における指導上の留意事項」などにそのよりどころを求めることになろう。この際、大切なことは、関係する教師グループの協力によって評価に必要な資料を広く収集すること、更にこれらを学級担任の教師を中心に集約し、それらに基づく的確な評価を行うことという手順である。このため、平素から種々の集団活動の場面の実態、個々の児童生徒の活動や発達の状況などの把握に努め、それらについての教師間の連絡を密にして評価を適正に行うことが必要である。

特別活動の評価は、これらの他に、次の四つの対象についても取り上げていく必要がある。

ア 指導計画の評価

イ 指導方法の評価

ウ 個々の児童生徒の発達の評価

エ 児童生徒の集団の発達の評価

これらは、特別活動の全般にわたって評価する必要があるが、更に三つの内容【児童(生徒)活動・学校行事・学級指導】別に分析して評価することから始まり、これらが更に、特別活動全体としての評価に統合され、究極的にはこの結果が各内容の活動の場面における指導に生かされるというようにスパイラルに繰り返されることに留意する必要がある。

次に二つの評価の観点を挙げてみる。

 

1 全体の目標達成の観点

 

1 全体の目標達成の観点

特別活動には、三つの内容の有機的関連の上に立って実施されるための全体計画があり、それぞれの備えるべき条件が、そのまま全体計画を評価、改善する観点となる。

2 内容ごとの目標達成の観点

児童(生徒)活動、学校行事、学級

 

 

 


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