教育福島0053号(1980年(S55)08月)-019page

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方法  ・投影法による方法

3) 道徳的態度、実践意欲の評価方法

・観察による方法  ・意見を記述させる方法

 

七 特別活動

 

(一) 特別活動の意義と役割

 

今日の学校教育は、一人一人の児童生徒の知・徳・体の調和を図り、心身ともに健康な国民の育成を目指すという考えに基づいて営まれる。

学習指導要領もこの趣旨を受け、特別活動の目標は小・中学校共に「望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達を図り、個性を伸長するとともに、集団の一員としての自覚を深め、協力してよりよい生活を築こうとする自主的・実践的な態度を育てる」と両者の一貫した指導の重要性を明確にして規定された。

特別活動は、望ましい集団活動を通して「なすことによって学ぶ教育活動」であるところに特質がある。

すなわち、特別活動では、学級会活動や学級指導のように学級集団で行われる活動や、児童(生徒)会活動、クラブ活動及び学校行事のように学級や学年のわくをはずして組織された集団で行われる活動もある。したがって、それぞれの集団に所属する一人一人の児童生徒は、発達段階や集団の特性に応じ与えられた地位や役割により、集団の一員としての自覚を深めるとともに、相互に協力し合い個性を発揮し合って、意欲を持ち責任を果たして目標を達成していくことが大切である。

そこで、集団の成員として活動する特別活動には、概括的に次のような教育的意義が考えられる。

1) 集団の一員として、なすことによって学ぶ活動を通して、自主的、実践的な態度を身につける。

2) 個性の伸長を図る。

3) 各教科、道徳の学習に対して興味や関心を高める。

4) 知・徳・体の調和のとれた豊かな人間性を養う。

各校においては、特別活動の持つ教育的意義や価値を正しく認識し、自校の教育目標の達成を目指しながら、実態に即して特色ある充実した教育活動が展開されるように指導することが大切である。

 

(二) 特別活動と教育課程の編成

 

特別活動の時間の取り方については教育課程を編成する際、どの内容にどの程度の時間を割り振るかが問題である。いわゆる「創意をいかした教育活動の時間」の活用などとあいまって、各学校における創意工夫の成果に期待するところが大きいが、一般的な原則を整理してみると、およそ次のようになるであろう。

1) 小学校

原則1 総則6の(1)

・特別活動の授業は、年間三十五週(第一学年は三十四週)以上にわたって行うよう計画し…。

原則2 総則6の(2)

・特別活動の授業の一単位時間は、四十五分を常例とするが…。

原則3 学教則24条の2(別表第1)

・各学年における特別活動の授業時数は、別表第1に定める授業時数を標準とする。

原則4 指導要領(特活第3の2)

・学級会活動、クラブ活動及び学級指導のそれぞれに充てる授業時数は、学校や学級の実態を考慮して適切に定めるものとする。

原則5 総則6の(3)

・「特別活動のうち、児童活動及び学校行事の授業については、それらの内容に応じ、年間、学期ごと月ごとなどに適切な授業時数を配当するようにすること。」小学校指導書(特活編)

ア 児童活動

学級会活動・クラブ活動…時間割上に位置づけて実施することが望ましい。

クラブ活動…毎週計画的、継続的に実施されることが必要であり、週の時間割の上に位置づけておくことが望ましい。

イ 学校行事

この授業時数については具体的に示されていない。これは、その特質からみてこれに充てるべき年間の時数を一律に示すことが困難だからであり、それぞれの学校や地域の実態に即した適切な指導計画を作成して実施することが望ましいと考えられるからである。しかしながら、実際に学校行事に充て得る授業時数は、週数に換算して一般に三ないし四週程度になると思われる。

ウ 学級指導

この時間の設定については、一単位時数を必要とする主題と、二分の一単位時間を必要とする主題に分けて、時数配当を考慮する方法が考えられる。

前者については、月・週に「学級指導の時間」を特設し、学年によって異なるが一般的に年間十〜二十単位時間程度と考えられる。また後者は、週のある躍日の時間表の中に位置づけておく工夫が考えられよう。

2) 中学校

原則1 総則7の(1)

・特別活動の授業は年間三十五週以上にわたって行うように計画…。

原則2 総則7の(2)

・特別活動の授業の一単位時間は、五十分を常例とするが…。

原則3 学教則54条の2(別表第2)

・各学年における特別活動の授業時数は、別表第2に定める授業時数を標準とする。

備考2

・選択教科等に充てる授業時数は…特別活動の授業時数等の増加に充てることができる。

 

 

 


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