教育福島0054号(1980年(S55)09月)-011page
資料 1
そこで、この生徒及び8番の生徒は特に担任を中心とした学年全体の中で観察・指導をしていくこととした。
出席番号6の生徒は、検査結果はオーバーアチーバーであり、それなりに適応しており問題はないが、自分をきびしく見つめる点では不十分である。単に検査結果が良く、ふだんの生活に適応している者でも、多方面の検査や観察結果から助言・指導が必要であることを確認した。
更に学年教師会として、次の点を確認し、共通理解を深めた。
1)学年全体としては、学習水準の面は良いが、学習態度、学習環境の面にやや問題点を持つ。なお、実施時期が学級編制後の五月であることを考え、現在(七月)とは状況的に差があること。
2)科学的調査は、ふだんの観察では得られない資料が多いので、結果の分析を、生徒個々の資料結果まで深め、教育相談や家庭訪問等に生かすこと。
3)更にこの結果をもとに、日常の観察を大切にしながら、学校生活全体の中で、全教師の協力のもとに指導の手をくわえていくこと。
なお、この調査は知能・学力と学習適応性のバッテリーを組んだものであり、各内容を総合比較しながら、進路指導や、日常の生徒指導に活用していく必要がある。そのための知能・学力検査結果の分析や指導のための共通理解を図ったが、ここでは省略する。
(三) 進路相談
○ 進路相談の考え方
相談は、進路情報の提供、自己理解の援助を図る場として重要である。更に、生徒と教師とのラポートの醸成の場、生徒に「やる気」をおこさせる心情的条件の充足を図る場であることをふまえ、相談の具体的機能としては、次のようにおさえている。
●進路への関心を高める
●進路の計画をたてさせる
●目標実現のために意欲化を図る
●進路選択の能力を伸ばす
○ 進路相談の方針と実際
「いつでも、どこでも、だれとでも」を合い言葉にして、生徒自らの手で諸問題が解決できるように援助して
定期面接(二本松一中)