教育福島0055号(1980年(S55)10月)-006page
英語
聴解力・発話力をつけるために
福島県立棚倉高等学校教諭
遠藤武広
一 はじめに
本校のLL(AAC型・別室背面)は、校舎新築に伴い昭和五十年三月に設置された。私がLL授業を担当するようになったのは、赴任した昭和五十三年四月からである。
本校生徒の多くは、中学校での基礎的な学習事項を十分理解し、身につけるまでには至っていない。英語を勉強したい、しなくてはならないと感じながら、実際には何からどうやって手をつけてよいのかわからないといった状況であきらめてしまう生徒が少なくない。しかしながら、英語を話すことへの関心は強いように思われる。
そこで、本校英語科努力目標の一つ「LLの活用により、視聴両面の充実をはかり、英語の基礎的語法を確実に定着させる」を達成するため、聴解力・発話力をつけるとともに、覚えた英語を必然的に使わずにはいられないようなLL授業を目標とし、過去の実践者の方法を学びながら、今まで実践してきたことを紹介したい。
二 LL授業の位置づけ
(一) LL授業の目標
本校英語科努力目標の一つ(前述)を達成するため、「基礎的な語法を使った身近な会話体の聴解力・発話力の増進、英語検定三級の聞き取りテストのレベル到達」をLL授業の具体的目標とする。