教育福島0055号(1980年(S55)10月)-020page
る能力を養う。
3 乳幼児に影響を及ぼす児童文化財や遊び場の現状を把握させ、その健全な育成に協力する態度を養う。
4 乳幼児の健康を保持増進させるには適正な養護と鍛練の必要なことを理解させる。
(二)配当時間と本時の位置(省略)
四 指導の実際
(一)本時の目標と授業の流れ
・調査・観察を通して発表を中心として、幼児の発達段階に応じた生活習慣の形成を知らせ、その時期と方法を理解させる。
・幼児期の独立と依存心が培われる原因と方法を知らせる。
・親や家族の幼児に対する接し方の良否を考えさせる。
(二)指導案(別表)
別表指導案
(三)指導に当たって特に工夫した点
1 課題及び与え方
年間計画に従って、テーマを与えてあるが、更に細目にわけて、まとめやすいようにする。(二週間前に確認する。)
2 研究主題解決のための工夫
ア 生徒の学習活動を能率的に、興味と研究意欲を強める方法として五人ずつのグループに着席させた。
イ 既習の「乳幼児の心身の発達」「乳幼児の食物と被服」と関連させながら習慣をつけていく場合どんな事項に注意したらよいか考えさせた。
ウ 観察した保育所や幼稚園でつけている習慣の内容やつけ方について発表させた。
エ 基本的習慣を主に、年長になるに従って社会的習慣形成についても指導されていることを認識させた。
オ 基本的生活習慣の一つである食事の習慣として、どのようなことを指導したらよいか発表させた。
カ 望ましい食事の習慣としてつけたいことはこれだけでよいか、等発表を中心としてグループで検討させて、注意点や問題点について発表させた。
キ 発達段階に応じて、無理なく楽しい雰囲気のもと、家族全員が一致して同じ方針で、繰り返し練習させる必要のあることを把握させた。
ク 個人差があるので、保育に当たっては、弾力的にすべきことも事例によって把握させた。
ケ 各自についている食事の習慣の中で望ましくないものをあげさせ、乳幼児の習慣形成に当たっては、保育者がまず模範となることが大切なので、それに近づくように心がける意欲を持たせた。
コ 「自由」と「放任」の違いについても十分考えさせ、「よい子」の像をはっきりと体得させることを目的として扱った。
3 発表のさせ方
ア 五人のグループ構成で、研究テーマは生徒の希望を優先に進めさせる。
イ 発表の内容は、授業の三日前までにその要旨をノートに整理して、指導を受けるように指示する。
ウ 研究内容が効果的に活用できるよう資料及び発表の方法についても個別指導をする。
エ 発表者以外の生徒にも、観察記録や自分の経験など資料の準備について指示する。
オ 各自の資料は教科書の項目にあわせて整理をさせておく。
カ 評価項目を五項として学年末評定に考慮する。
4 問題把握
ア 習慣とはどういう行動をさすのか考えさせた。
イ 自分の習慣と思われることがらについて発表させ、個人によって差のあることを認識させた。
ウ カラマの適応過程の表を説明し