教育福島0055号(1980年(S55)10月)-045page
1) 目標
親が子供の教育に対する責任を自覚し、家庭教育のあり方、考え方を理解し、日常生活の中で実践する能力を高める。
2) 対象
南小学校に在学している児童の父兄(三十四名)
3) 学習内容及び方法(別表)
学習内容は「親としてどうあるべきか」「子供の理解」「学校や家庭の役割」等、子供の健全育成のための大切な事項を中心に親としての学習をすすめている。
4) 実施状況
昨年度の皆勤者は五名であった。全体の出席率は六十六パーセントである。学級生の大部分は母親で家庭での仕事(農業)や勤務の余暇を利用して出席している。
学級の組織は級長・副級長を中心に会場係、レク係、広報係等を設けている。
昨年と今年を通して好評だったのは夏休み中の「親子レクリエーション」(体力づくり、親と子のふれ合い活動)である。昨年は裏磐梯フィールドアスレチックへの親子百パーセントの参加、今年は背あぶり山冒険の森フィールドアスレチックに九十三パーセントの出席であった。この学習は全学級生が合流しての学習で今年は親子二百二十名が参加し学級間の交流が深められ楽しい有意義な一日であった。
四 反省と今後の課題
(1) 家庭教育テキストを用い、お互いに読みあいながら学習を深めているが好評である。
(2) 当日出席できなかった人にはプリント等を出席した学級生を通して配布しているが、参集地域の広い学級では思うようにいかない。翌日児童の手を通して配布ということも考えられるが、出席したくてもできなかった学級生への配慮として、即日配布をし学習意欲の持続をうながし、また、学級短信等をつくり学習意識の向上を図りたい。
(3) 校長、教頭以外の先生がたにも講義等をお願いしているが、日ごろ学校、父兄という立場での話し合いはされているが、ここに社会教育という面での先生がたの指導や父兄との話し合いは今後の児童教育にも効果があがるものと思う。しかし、これが先生がたの負担過重にならないように十分な配慮をしなければならない。
(4) 就労婦人の学級への参加率はどうしても低いので、今後はこれらへの対策が必要である。例えば、企業との提携による企業内家庭教育学級開設等、集める学習から講師出向学習への学習等の方法も考えていきたい。
家庭教育が子供の将来に太きなかかわりのあることは誰しもが知っている。それなのに近年家庭教育の重要性が叫ばれてきている。その原因とか、何が悪いとかいうことでなく、いまわたしたちは何をしなくてはいけないのか、いまわたしたちにできることは何なのかを真剣になって考えるときである。そして目の前にある課題を解決すべく、一つ一つに努力を続けていきたい。
お父さんといっしょ
ふだん着のままで(みなみ家庭教育学級)
えがわ家庭教育学級