教育福島0055号(1980年(S55)10月)-047page
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福島県立須賀川養護学校竹田分校
自主的な読書活動
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校舎の一部
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小学部六年
岡田れい子
「行ってきます」と部屋を出て二分たらずで着く学校。それが私たちの通う福島県立須賀川養護学校竹田分校です。この分校は、会津若松市の鶴が城の近くにある財団法人竹田綜合病院の中にあります。
学校に通う児童・生徒は、現在四十人たらずですが、腎炎・ネフローゼ・喘息・リウマチ熱等、いろいろの病気をもつ人たちです。そして、転出入が多く、遠くは千葉県、新潟県から近くは私のように会津若松市の者、といろいろです。
病院の中の生活なので、きびしいことや不便なことはたくさんあります。一番こまることは、お医者さんの許可がないと病棟から出られない、ということです。
それでも、私たちのまわりには、生きている自然がたくさんあります。
春などは、ふきのとうやつくし、退院した人が山おくからおくってくれた福寿草、そしてアブラナの花や麦のほが風にそよぎ、それらがきれることなく続き、心のふるさとをつくってくれます。これは、先生がたの心くばりがあればこそですが、児童・生徒会奉仕部の働きも大きいのです。
奉仕部は、学校が終わっても、給食時間や読書時間があるので、一人一人の味を出し合って、活動しています。
病院の中に九つの教室が用意され、一般の学校と同じように授業がすすめられています。
節句楽しみ会、七夕楽しみ会、校内レク大会等、これらの行事を通して生活をふくらませています。
体育も、一人一人の体の調子に合わせて、週に一回、実施されています。私たち全員が、体育がある日を楽しみにしています。
私たちの学校の目標は、「健康・友愛・感謝」で、校歌でも、「強い心、明るい心、素直な心」とうたいます。私たちは、この目標に向かって、朝つゆにぬれた朝顔のように心美しく、笑顔のたえない学校にしていくつもりです。
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ぼくの学校わたしの学校
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