教育福島0056号(1980年(S55)11月)-008page
めている。
本年度は、四十歳、四十五歳、五十歳、五十五歳以上の教職員を対象とし県内総合病院及び公立学校共済組合東北中央病院において、一泊二日又は、二泊三日の日程で実施している。実施人員は、千八百人を予定し受診希望者を募集したところ千九百三十人となり予定人員をオーバーしたので、選考基準により受診者を決定し、選外者は全員補欠とした。補欠者については、欠員の補充を行うほか、追加実施を行い年度末までには全員受診できるよう検討中である。
なお、昭和五十五年度の実施状況は表1のとおりである。
昭和五十四年度の実施結果は、表2のとおりであるが前年度に比し異常所見者が多く見られる。これら異常と判定された者は必ず二次検診又は早期治療を実施し、初期のうちに疾病を治ゆされるよう望むものである。
また、主な検査項目の年齢別結果状況は、図1のとおりである。
(二) 婦人科検診
女子教職員の成人病予防として三十歳以上の女子教職員を対象に子宮がん検診を、また三十五歳以上の女子教職員を対象に乳がん検診を実施し、子宮がん、乳がんの早期発見、早期治療に努めている。子宮がん検診については五十四年度より希望者全員の受診が可能となり、定期検診の制度が確立された。実施方法については、福島県保健衛生協会の検診車による集団検診のほか、一般住民検診の際にも検診を行っている。
また、乳がん検診は県内四総合病院に委託し検診を行っているが、本年度は六百人の実施人員に対し千九百三十人の受診希望者があり選考の結果四十八歳以上の申込者の受診が決定した。
昭和五十四年度の検診結果は表3のとおりである。
なお、昭和五十三年度要精検者の再検査結果は表4のとおりである。
(三) へき地教職員健康検診
医療機関に恵まれないへき地学校に勤務する教職員及び家族を対象に、東北中央病院の巡回検診車による検診と県保健衛生協会の採血車による血液検査を実施している。
今年度の検診車は、南会津、耶麻、いわき、東白川方部を巡回し、その他の地域は血液採血による検診を行っている。
昭和五十四年度の検診結果は表5、表6のとおりである。
以上のほか教職員の成人病対策として県及び市町村単位に成人病検診を実施し成人病の撲滅を図っているが、昭和五十四年度の胃の要精検者の二次検診結果は図2のとおりであり、二次検診がいかに大切かがうかがわれる。
表3 昭和54年度婦人科検診
区分 年齢 受診者 検査結果 異常なし 要精検 がん 子宮がん 30歳〜34歳 387 381 6 0 35歳以上 3,328 3,245 82 1 計 3,715 3,626 88 1 乳がん 35歳以上 378 359 19 0 計 378 359 19 0
表4 昭和53年度婦人科検診再検査結果
区分 年齢 要精検者 受診者 再検査結果 異常なし 経過観察 がん 子宮がん 30歳〜34歳 6 5 4 1 0 35歳以上 96 82 74 6 2 計 102 87 78 7 2 乳がん 35歳以上 18 12 10 1 1 計 18 12 10 1 1
表5 昭和54年度へき地巡回検診車による検診結果
検査項目 受診者 検診結果 異常なし 要注意 要治療 胃 512 416 90 6 胸部 555 535 20 0 心電図 511 455 53 3 血圧 574 482 82 10 尿 572 524 47 1
表6 昭和54年度へき地教職員血液による検査結果
検査項目 受診者 検査結果 異常なし 要再検 要精検 循環器 861 690 127 44 心・肝臓機能 860 801 52 7 膵臓機能 861 836 21 4 動脈硬化症 860 622 217 21 進行性炎症 860 811 47 2 腎肝循環器 860 815 45 0 栄養状態 861 777 78 6