教育福島0056号(1980年(S55)11月)-040page
ぼくの学校わたしの学校
南郷村立南郷第一小学校
思い出の旧校舎
この跡地に村営体育館が建設された
鉄筋三階建新校舎(旧大宮中跡)
六年
平野賢
ぼくたちの学校は、田島町からバスで約一時間余り、険しい駒止峠をおりきって、民家の建ちならぶ中に、ひときわ目立つ校舎です。
二百十九名の児童が学ぶ校舎は、昨年四月に落成したばかりの白っぽい鉄筋三階建てです。
古い校舎の時は、ろう下でころぶととげがささったりして、あぶない校舎でしたが、もう心配もありません。
今、校庭には、ぶらんこ、すべり台タイヤ、シーソーなどいろいろな遊具が、どんどん取りつけられています。
校舎の裏には、アユ釣りの名所、伊南川がいきおいよく流れています。
学校行事が多く、春には、全校で近くの山へ行って、わらび、ぜんまい、うど、みずな、いら、ふきなどの山菜取りをしました。
夏には、自分たちで、種いもを持ちよって、まきつけをし、草むしりなどをして育てた大切ないもを収獲し、河原で、楽しいいも煮会をしました。このいもをまいた畑と、稲がみのり始めた水田は、ぼくたちが、勤労生産活動をできるようにと、村の人が貸してくれたものです。
また、水泳大会も、ほとんどの児童が参加して行われました。今年の八月末に完成した、会津でも一、二番をあらそうほどの立派な設備が整っているプールでの大会でした。
秋には、今までに、田植え、ひえぬきなどをした稲をかりとり、もちつき大会があります。
冬には、雪が深く積もり、南郷スキー場でのスキー教室やスキー大会が楽しみです。
これらの学校行事の中で、ぼくたちは、物をつくる若しみと、協力してやりとげる楽しさを学ぶことができました。
スポーツでは、剣道がさかんで、一年生から六年生までの希望者は、毎朝七時ごろから八時ごろまで、練習に励んで、体と心をきたえています。
ぼくたちは、緑深い自然の中に建つ立派な校舎で、「よく学ぶ子供、仲のよい子供、じょうぶな子供」という目標をめざして、すばらしい伝統を築こうとがんばっています。