教育福島0057号(1980年(S55)12月)-044page
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福島県立相馬農業高等学校飯舘分校
楽しい実習
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思い出の校舎
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三年
高橋敏志
飯舘分校は、私たちの今まで入っていた校舎を取りこわし、校舎を新築するため、今年の春から工事がはじまりました。
完成は、一期工事が来年の三月、二期工事が再来年の三月で、鉄筋四階建ての素晴しい校舎ができる予定です。
私自身としては、今までの木造の方が愛着があっていいと思いますが、それも後輩のためであるので、よろこんで今建設中の校舎を見守っています。
私たちの学校は、野菜、作物、畜産、園芸などを学習する農業科と、被服、食物などを学習する家政科とからなり、全生徒二百十二名の小規模校です。
しかし、生徒のほとんどが村出身の者であり、農業科の卒業生の約半数が村に残り、農業後継者として活躍していく実態にあることを考えれば“村の学校”として、非常に重要な役割りを占めているのではないかと思います。
飯舘村は、標高四百メートル前後の阿武隈山系の中位にあります。
福島市と原町市のほぼ中間の高原地帯です。
冬は少し寒さが厳しいですが、夏は涼しく、大変すごしやすい所です。
我が飯舘分校は、そのほぼ中心にあり、自然に恵まれた環境にあります。そしてその恵まれた環境の中で、自分たちの手で野菜を栽培し、また家畜を世話したり、稲を栽培したり、物を作る楽しみを十分に身体を通して味っています。
かといって、勉強をしないわけではありません。晴耕雨読で、学習も立派にやっています。またスポーツも盛んで、約三分の一の七十名が選手として部活動に励んでいます。
最後に、たとえは悪いのですが、少なくとも人間は食べ物を食べなくては生きられないという事実があり、それに対して、私も農業人としての責任があると思います。
冷害で今年は壊滅的な打撃をうけましたが、今後とも立派な農業後継者として頑張っていくつもりです。
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ぼくの学校わたしの学校
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