教育福島0058号(1981年(S56)01月)-014page
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が文脈の中でどのように生きて働いているかをとらえさせることが必要である。
(ウ) 単元の終末段階
語句の量を増し、範囲を広げるという点からは最も効果の期待できる段階である。この段階の指導においては、一つの語句を足場に、その周辺語句を意味の面からと、構成の面からの両面からとらえる必要がある。特に同じ漢字を含む熟語集め、同じ構成になっている熟語集め、複合語集め、派生語、転成語集めなど語句の構成、機能の面に目をむけた学習を展開することが効果的である。
この学習を取り入れることは、単に多くの語句を経験させることのみにとどまらず、語句の意味を正しくとらえることはもちろんのこと漢字の表意性や構成にも目をむけ、語句の意味を理解しようとする態度が培われるとともに語句に対する興味、関心をも高めることができるものと思われる。
3) 語句学習カード
児童が自主的に語句学習に取り組むようにすることは、語句指導のねらいの一つでもある。この点からも学習カードの使用は効果的である。
4) 語句指導カード
指導カードを作成、使用することにより語句の系統的指導が可能になってくる。
児童の語い力を高めるためには、どの語句を学習させるべきかをはっきりとらえる必要がある。そして、それぞれの語句をばらばらに学習させるのではなく、語句どうしのつながりにおいて指導することが大切である。また、単に意味関係だけによるつながりだけにはとどまらず、語旬の構成、機能面からのつながりを重視した指導を行う必要がある。このことは単に語句の量を増し、範囲を広げることのみに効果があるばかりでなく、語句指導の大切なねらいである。児童が積極的に語句にかかわっていこうとする「児童の日本語に対する意識」をも高めることに直接かかわっていくものと思われる。
(二) 今後の課題
(1) 国語科学習指導要領「言語事項」
(1)の指導と語い指導の関連
(2) 語い指導と作文指導との関連
資料5
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資料 <学力テストにおける語句に関するテスト>
区分 実践対象学級(正答率%) その他の学級A(%) その他の学級B(%) 55年3月実施 53.4 58.3 57.5 55年9月実施 73.8 68.8 66.9 有効度指数 43.8 25.8 22.1
<語句の意味の類推力テスト> 55年9月実施
区分 実践対象学級 その他の学級A その他の学級B 正答率(%) 47.8 30.0 25.0
<既習語句の意味理解テスト> 55年9月実施
区分 実践対象学級 その他の学級A その他の学級B 正答率(%) 67.4 38.7 33.9
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