教育福島0061号(1981年(S56)06月)-026page
わたしの研究実践
心から音楽を愛好する児童を求めて
塙町立塙小学校教諭
白坂瑛
一 研究の趣旨
音楽の授業実践の中で、児童が、本来持っている音楽性の芽をつみ取ったり、表現意欲を減退させたりしてはいまいか。ひいては、音楽の嫌いな子供にしてはいまいかなど、反省させられる点が多い。
この反省点にメスを入れ、少しでも解決して音楽科の目標、すなわち「表現及び鑑賞の活動を通して、音楽性を培うとともに、音楽を愛好する心情を育て、豊かな情操を養う」に迫る必要かあると考える。
そこで「一人一人が進んで表現の喜びを求め、心から音楽を愛好する児童を育成するにはどうしたらよいか」をテーマとして次の内容を明らかにしょうと研究を進めた。
(一) 児童の発達段階や能力、適性を十分考慮し、指導内容の重点化を図り、系統的、発展的に指導できるよう指導計画の改善をする。
(二) 自ら進んで学ぶてだてを講じ、一人一人の子供が積極的な学習過程を歩んで、ねらいが達成されるよう授業を組織し、創意ある授業の工夫をする。
(三) 創意を生かした時間の音楽活動を重視し、音楽のある楽しい学校生活ができるよう工夫する。
二 研究内容と構想
研究内容と構想に基づいて、共通理解を図り研究を進めた。(資料1))
三 研究の実践
(一) 年間指導計画の改善
1) 主題構成による題材設定
年間指導計画の作成に当たって、従来広く行われてきた楽曲を題材名とする「楽曲構成による題材設定」から音楽的まとまりや生活経験的まとまりを題材名とする「主題構成による題材設定」へ改訂を図った。
〈主題構成による題材設定の利点〉
・指導目標を明確にして題材を設定し、その目標にせまるために効果的教材選択ができる。
・「音楽的まとまり」や「生活経験的まとまり」等、焦点化して指導ができる。
・児童の実態に即応した「補助教材の選択」ができる。
資料1) 研究内容と構想