教育福島0062号(1981年(S56)07月)-009page
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一 五十五、五十六年度の二か年間、生徒指導推進地域として県の指定を受け、学校・家庭・地域社会が一体となり在学青少年の健全育成を推進しているいわき市の活動状況。
二 県指定の生徒指導研究推進校として、五十五、五十六年度、中・高及び隣接高等学校との連携の強化について研究を進めている船引高校・石川高校の研究実践。
三 五十四、五十五年度の二か年、県指定の研究推進校として、生徒の意識と実態に基づき、ホームルーム指導を通しての進路指導の充実に取り組んだ浪江高校の研究実践。
四 文部省の指定を受け、五十四、五十五年度の二か年、全教職員の共通理解のもとに、学習指導、進路指導、生徒会活動の充実を主柱にして、あらゆる場面で「意欲をもたせるための生徒指導」に取り組んだ川口高校の研究実践。
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地域ぐるみの生徒指導を目指して
いわき市は、昭和五十五年度から二年間、生徒指導推進地域として県教育委員会の指定をうけて、その趣旨に沿って諸活動を推進している。
指定の趣旨は、近年特に重要な社会課題の一つとして対応を迫られている青少年の健全育成の施策の一環として家庭・学校・地域社会が一体となった地域ぐるみの生徒指導を推進して在学青少年の健全育成を図るとともに、生徒指導に関する効果的な指導体制の樹立に資することをねらいとしている。指定地域としての第一年次の推進概要は、次のとおりである。
(一) 生徒指導推進会議の設置
青少年の健全育成活動は各種の関係団体、関係機関によって進められているが、その中の在学青少年の健全育成活動、いいかえれば地域ぐるみの生徒指導の中心的役割を持つ組織として、「いわき地区生徒指導推進会議」を設置した。
いわき市の青少年健全育成関係諸団体、市青少年専門指導員等から六〇名を生徒指導推進委員として委嘱し、事務局として市教育委員会青少年課が当たる構成とした。
年三回の推進会議を持ち、出席者の青少年健全育成関係の諸団体、諸機関の生徒指導に関する共通理解を図りながら、地域ぐるみの生徒指導を推進していくための基本計画の策定とそれに基づく諸活動の総括に当たってきた。
基本方針の策定に当たって、これまでの在学青少年の健全育成の諸活動は学校と地域社会の関係団体によって、それぞれの性格や立場で行われているが、効率的な活動を進めていくために、相互のより一層の連携が重要であること、学校を中心にすえた家庭や地域との連携を更に緊密にする必要のあることなどの認識を深め、地域全体の生徒指導上の連携の強化を図ることが第一にあげられた。
そのねらいは、近年特にその衰退が問題とされている家庭や地域社会の教育的機能を回復させ、在学青少年をとりまく社会環境を浄化整備するとともに、地域の在学青少年の社会参加を促進していくための連携を進めることである。
推進の組織としては、指定をうけて新たに組織をつくることをせずに、生徒指導推進会議を中心に置き、市の青少年健全育成活動の中核的役割を担っている市青少年問題協議会とその下部組織である地区青少年健全育成推進会(市内のほぼ旧市町村単位、十三地区)の組織を通して、実践活動を推進しているところである。
(二) 地区別生徒指導研修会の開催
生徒指導推進会議が策定した基本方針と推進計画をうけて、市内を四方部に分け、方部内の学校、関係の団体・機関で構成される方部別指導者研修会を開催し、地域における生徒指導上の問題点について共通理解を深めるとともに、地域ぐるみの生徒指導の進め方について研究協議を行った。
更に、市内を十三地区に分けてそれぞれの地区青少年健全育成推進会とその庶務に当たっている各公民館が中心となり、生徒指導推進地区別研修会を開催した。先に行った市内四方部単位の研究協議を地区単位に細分化して行ったものである。
(三) 在学青少年のつどいの開催
青少年の社会的連帯感や地域社会への帰属意識の低さがさまざまな面で現れているが、特に高校生は中学校学区である地域から広域な市内の各高校に通学するようになり、そのような意識はますます希薄となりやすい。
在学青少年の社会参加を促進することをねらいとして、地区の公民館の企画運営によって、地区内の高校生または高校生と中学生、高校生と地区青年会を対象に、地区在学青少年のつどいを開催した。
地区内の在学青少年の親睦を深め、連帯感を回復することを目指すものであり、青年会が加わったのは、在学青少年をその後継者とする観点からである。内容ははじめての試みなので、球技大会やいも煮会等による交歓会的催
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