教育福島0063号(1981年(S56)08月)-021page
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り形式化したりしないよう、安易な多数決はさける。
○ 集会による活動
・ 活動を通して、自主性や社会性、個性を向上させるよう、目的を明確にしておく。
・ 指導計画で回数をおさえる。
・ 全員が参加し、共同で活動できる自治的な実践の場とする。
2 児童(生徒)会活動
1) 児童(生徒)会活動の特質
○ 学校の全児童生徒で組織する。
○ 児童生徒が自分達の学校生活を楽しく充実したものにする動機に基づく集団活動である。
○ 児童生徒の手によって自発的に考えたことを、自治的に実践する活動である。
2) 児童(生徒)会活動の指導の要点
○ 組織の活動内容が明確で、児童生徒の持つ問題や意見を反映できるようにする。
○ どの児童生徒も活動の実際に参加し、その経験を通して、所属感や連帯感を高めるようにする。
○ 役員だけの活動に終始しないよう委員会や学級会との関連を重視した活動の展開を考慮する。
○ 児童(生徒)会活動の重要さや、自治的活動の許容範囲について、教師間の共通理解を図る。
3 クラブ活動
1) クラブ活動の特質
○ 全児童生徒(小学校は四年生以上)が必ずいずれかのクラブに所属し、個性に応じた成長発達をめざす教育活動である。
○ 学年、学級の異なる児童生徒が、同じクラブの一員として運営に協力し共通の興味・関心を追求する教育活動である。
○ 活動を通して、組織のあり方、活動の楽しさ、生活の豊かさを経験させ、児童生徒の人間形成の素地をつくる教育活動である。
2) クラブ活動の指導の要点
クラブの組織に当たっては、児童生徒の希望を尊重し、学校の規模設備等を考慮に入れながら、毎年大きく変わることは避ける。
○ クラブの選択指導については、意識づけ、活動内容の紹介、希望調査の実施等の手順をふみ、所属後の安易な変更は行わない。
○ クラブ内や学校行事等で発表の場と機会を与え、活動に意欲づけを行うとともに、評価の場とする。
◆ 学校行事
1) 学校行事の特質
○ 学校の指導計画に基づき教育課程の中で実施される教育活動である。
○ 学校生活に秩序と変化を与え、学年ないし全校的な場における教育活動である。
○ 学校生活の充実をめざし、日常の学習の総合的な発展を図る教育活動である。
○ 集団への所属感を深め、集団行動における望ましい態度を育てる教育活動である。
2) 学校行事の指導の要点
○ 指導計画に基づいて、ねらい、指導内容、参加学年、所用時間、評価等、具体的な実施計画を準備する。
○ 活動に当たっては、児童生徒に単に役割分担をさせるだけでなく、自発性・自治性を発揮さるよう留意する。
○ 行事が慣行的に流れることなく、教育的意義を検討し、価値の高いものに精選し、たえず改善を試みる。
○ 予期せぬ事故や負担過重への配慮等常に健康と安全保持に留意する。
◆ 学級指導
1) 学級指導の特質
○ 学校生活の基盤である学級が、信頼感に支えられ、みんながうちとけ合って生活できるよう好ましい人間関係の育成を図る教育活動である。
○ 児童生徒の実態に密着し、現在生じているか、近い将来生じることが予想される、生活現象面における一定の問題に対処する仕方の指導を行う教育活動である。
○ 知的理解や心構え、態度の育成にとどまらず、児童生徒の生活に効果的に生かされ、実践されることが期待される教育活動である。
2) 学級指導の指導の要点
○ 平素から、教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間的な接触を十分深めるよう配慮する。
○ 児童生徒の実態や能力・特性をよく理解し、児童生徒が自らの課題として何事にも真剣に取り組む気持ちを起こすような資料や事例の準備・活用に努める。
○ 教師の受容的、共感的な態度を大切にし、教育相談への結びつきを図る基礎を育てる場とする。
○ 家庭との連絡を密にするとともに指導内容によっては、朝や帰りの会を効果的に活用する。
七 生徒指導・進路指導
(一) 生徒指導の見直し
最近、児童生徒の問題行動が増加し学校における生徒指導が非行防止の対応に追われ、本来のあるべき姿を見失いがちである。
いうまでもなく、生徒指導は、すべての児童生徒を対象とし、一人一人の人格の価値を尊重し、個性、能力の伸長を図りながら、同時に社会的資質や行動を高めることを目的として行われる教育の機能である。
各学校における生徒指導が、この本来の機能を発揮し、すべての児童生徒が、生き生きとした学校生活が送れるようにするため、日常行われている生徒指導を見直し、問題点を明確にしてその改善を図ることは、豊かな人間性を育てる学校教育の推進に極めて重要である。
(二) 生徒理解の充実
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