教育福島0063号(1981年(S56)08月)-036page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

まちからむらからこんにちは

 

三世代学習を通しての=ミュニテイづくり

須賀川市教育委員会

 

はじめに

 

私たちの住む大東地区は、須賀川市の東部に位置し、旧大森田村、川東村が合併して大東村となり、その後須賀川市に合併しました。人口約六千七百人、面積四十三平方キロメートル、世帯数約千三百、大部分が農家で、次に商工業が約一・五割を占め、九つの行政区からなっています。次に地域づくりの主な点について述べます。

 

一 お母さんのつどいについて

 

須賀川市婦連では数年前からお母さんのつどいを開催して、三世代に呼びかけて、地域づくりに取り組んできました。

その内容としては、講義、討義、分科会、意見発表などが主なものです。その中で、青少年非行問題、環境浄化に関するもの、あるいは安全教育、新生活運動や家庭教育など数多くの問題点を各地区に持ち帰り、関係者と話し合い問題の解決に当たりましょうというのがこの会のねらいです。

実例をあげますと、悪書追放の一環として当地区では、自動販売機の撤去に成功しました。また新生活運動として御見舞返しの廃止に努めました。これも簡単なようですが実行となるといろいろな理由により抵抗があります。完全実施の区も増えてきましたが地区全体からみると、今一息というところです。二 文化のつどいを通して

当地の上小山田地区には、民俗芸能無形文化財として国から指定された古寺山自奉楽があります。これは今から約二百三十年前に清光和尚によってつくられたものといわれています。各区にもそれぞれ特色ある民族芸能が現存していますが、発表の機会も少なく知る人も少ないので、やがて絶えてしまうのではないだろうかと心配されていました。しかし、五年程前に大東青年会が立ちあがり、この郷土に残る無形文化財を引き継ぎ、後世に伝えるのが私たちの義務であるといら考え方をもって、私たち婦人会にその発表会の開催について協力要請がありました。話し合いの結果、毎年一回順回りで民族芸能を発表し、お年寄りを招待してみていただくことにしました。これが文化のつどいの発端です。第二回目から町づくり大東地区委員会が加わり、三者の共催でやっています。その内容としては、民族芸能の他に青年による演劇や、民謡、琴、民踊などがあります。一般の出演も歓迎していますので毎年盛会で和気あいあいのうちに楽しく一日を過ごします。招待するお年寄りは七十歳以上として、出欠の調査は婦人会、出席できるお年寄りの送り迎えは青年会と、役割りを分担しています。この会の打ち合わせや運営の実際を通してお互いに理解を深めることができます。私たちは主催者として招待者や一般住民の率直な意見を大切にしながら、地区に定着しようとしている文化のつどいをよりょく育てたいと願っています。

 

三 体育を通して

 

大東地区体育振興会

当会は地区の各種のスポーツ団体や青年会、婦人会が加入して構成されています。公民館主催の体育行事に全面的に協力するとともに、各種のスポーツを通して立派な心と体をつくり、地域の体育人口をふやし地域の発展につくそうとする団体です。また、この会では、体育行事の調整も行っています。

 

お年寄りも楽しそうに

お年寄りも楽しそうに

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。