教育福島0064号(1981年(S56)09月)-013page

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現を図れるよう指導している。

2) 小集団学習の推進

本校の生徒は比較的おとなしく、自分の考えをはっきり述べる事ができない面が見られるので、互いに援助したり考えを深めたりするねらいで、小集団学習を推進している。

3) 資料の活用と提示・保管

授業のねらいが達成できるかどうかの要因の一つに、資料の適否が考えられる。本校では、身近で具体的な資料正確で新しい資料の収集を図り、授業のねらいが達成できるように考慮している。また使用した資料は、進路情報室に保管して、すぐ活用できるように工夫している。

 

(三) 進路相談部会

 

進路相談は、教育相談の一部をなすものであるが、生徒の情緒的、人格的問題を扱う相談と比べると、進路相談は、認知的、情報中心的な側面が強い相談といえる。そして教育相談が、いろいろな問題に直面して生徒が自発的又は教師の呼び出しによって行われるのに対して、進路相談は、定期的・発達的に行われるものである。

したがって、進路相談を通じて、生徒の自己理解を深め、進路の世界の理解を深めさせ、進路の選択や計画、更に将来の生活における自己実現がより確実に達成できるように、計画し実践している。

1) 定期進路相談の実施

進路相談を定期的に実施するために相談計画を作成し、その相談内容をもとにして各学期一回、全生徒にゆきわたるように、実施している。

2) 進路相談資料の収集と整備

・「進路個人カード」(教師用)

進路相談を行うための個々の生徒の資料として「進路個人カード」を作成し、生徒の進路希望、学習成績、身体的特徴、学級会・生徒会・部活動等の活動状況、本人の能力・適性等を総合的に把握できるようにしている。このカードと各種検査・調査の結果・観察結果をファイルの中に保管し、個人資料として活用している。

・「自己分析ノート」(生徒用)

生徒の自己理解資料として、「自己分析ノート」を作成した。このノートの内容はア)自分の人がらイ)自分のからだウ)自分の能力エ)自分の進路オ)自分の将来からなっており、進路学習の内容に従って計画的に記入し、将来の希望や自分の特色の理解を深め、進路意識を高めるのに役立てている。

その他の個人資料として、調査・検査の結果のうち自己理解に役立つものを、このノートに貼布させて活用している。

3) 相談技術の向上

進路相談に当たっての成功・不成功は相談技術に左右されることがある。場面構成、リレーションづくりなど、相談の技法をよく理解し、効果的に進路相談を進めるため、事例研究を、学年単位で実施し、相談技術の向上につとめている。

4) 進路相談後のたしかめ

進路相談を実施することにより、生徒に何らかの変容が生ずるはずである。相談即変容ではないにしても、生徒の進路に対する考え方、生活態度等

 

学級指導における進路指導の題材関連

 

 

 

 


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