教育福島0064号(1981年(S56)09月)-024page

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等学校に入学している。県立高校への進学者が多かったが、昭和五十五年度は、県立と私立への進学者は、半々である。肢体不自由養護学校中学部からも、毎年数名が進学している。

ウ 各種学校への進学

進学先は、主に、県内各地の職業訓練校や洋裁学校、編物技芸学校となっているが、精神薄弱養護学校からの進学は、障害の程度の重度化・重複化のため、年々少なくなっている。

(3) 施設入所

表1にみられるように、この二年間施設への入所者が、三十パーセントを越している。その内、精神薄弱養護学校の卒業生が、約九十パーセントを占めている。これは、養護学校教育の義務制施行後、障害の程度が重度化・重複化した生徒が、増加してきたからである。

生徒が入所する施設としては、児童福祉法に基づく施設や、更生に必要な治療・訓練を行う更生施設、自活に必要な訓練を行うとともに、職業を与えて自活させる授産施設等がある。

(4) 家庭保護

店員見習とか、近所の事務所等に時々行っているとか、家事に従事するというケースである。昭和五十五年度になって、増えてきているが、これは、望んでも就労できない生徒や、職場に適応できにくい生徒が多くなってきたものと考えられる。精神薄弱養護学校と肢体不自由養護学校の卒業生に多くみられる。

(5) その他

これは、慢性疾患等のため、県立や国立の病院に引き続き、入院する場合や、進路先が未定の場合である。

 

二 高等部(専攻科)卒業生

 

高等部が設置されているのは、県立盲学校、聾学校へ郡山養護学校(肢体不自由)と市立福島養護学校(精神薄弱)である。また、専攻科は、盲学校だけである。

ここ数年の進路状況をみてみると、就職する割り合いが、年々少なくなり中学部と同様に、施設入所が増えてきている。また、入院する生徒は、皆無となっている。

(1) 就職

ア 盲学校

病院や治療院、自宅開業というように三療(あん摩<マッサージ、指圧を含む>、はり、きゅう)関係が多い。この場合、三療の免許は、都道府県知事の行う試験に合格しなければ、与えられない。ここ数年障害の重度・重複の生徒が増えてきているため資格取得のための教育内容を生徒の実態にてらして、どのように対応させていくかが課題であり、更に、社会自立の目標に沿って、知識と技術を正しく身につけさせる進路指導の配慮が特に必要である。

イ 聾学校

大部分が就職する。職種は多様で、

 

表1 中学部卒業生進路状況

表1 中学部卒業生進路状況

 

表2 高等部(専攻科)卒業生進路状況

表2 高等部(専攻科)卒業生進路状況

 

 

 


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