教育福島0064号(1981年(S56)09月)-040page
まちからむらからこんにちは
わが校のPTA活動の充実
いわき市立平第二小学校父母と先生の会
一 はじめに
我が校の、いまでいうPTAのような組織が発足したのは、六十年ほど前の大正十三年四月のことです。
その後、名称の変更や活動の内容に紆余曲折はありましたが、とぎれることなく活動を続けてきました。
取り立てて世に喧伝するような活動をしてきたわけではありませんが「親と教師が手をつないで、地域の子供たちを心身ともにすこやかに育てよう」という一貫しためあてを持って活動を続けてきたことが認められ、昨年全国優良PTA団体として文部大臣賞を受賞することができました。
二 活動のあらまし
我が校の学区は、平駅前の繁華街を中心に、駅裏の住宅地区をふくむ町中にあり、近年とみに子供たちにとって望ましくない環境の変化が急速にすすんできました。
父母と先生の会の活動の重点も、いきおいここ四、五年子供たちの健全育成という方向にすすまざるを得ない状況でした。
また、全国的な傾向である非行の低年齢化、登校拒否、家庭内暴力などのきざしが、年々この地域にも顕在化してきました。
いままでのように、補導委員による校外補導とか、地区PTAのレクリェーション活動などに依存しているだけでは、積極的な対応にならないのではないか、という考えかたが強まってきて、一昨年から実態把握のために、父母や子供たちのアンケート調査、学年PTA、地区PTAによる話し合いを実施してきました。
そこから浮かび上がってきたことは都市化のすすむ地域のかかえる問題点そのものでした。
●経済優先の考え方による、家庭生活のひずみ
●親の過剰期待による子供達の心のかげり
●過保護によるひ弱さ
などその後のPTA活動をすすめていく上で見すごすことのできない問題ばかりでした。
そこで昨年度より、家庭と学校が手をつなぎあって子供たちの健全育成をめざし、地域ぐるみ望ましいすがたに変わっていくことを願って、「かしこく、たくましい子供を育てるために父母と教師は、どのように協力し合ったらよいか」をテーマにかかげ、いま家庭から失われつつあるものをとりもどし、子供たちを心身ともにすこやかに育成しようとPTA活動の努力事項を次のようにさだめました。
(一) 学校教育を理解し、家庭での実践を強化する。
(二) 会員相互の理解を深めるために広報活動を充実させる。
(三) 会員の教養を高めるための活動を充実させる。
(四) 子供の生命の安全を確保するため日常の活動を強化する。
親子園芸教室
親子歌合戦(盆踊り大会)