教育福島0064号(1981年(S56)09月)-051page

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ぼくの学校わたしの学校

 

南郷村立南郷中学校

 

三年

 

三年

五十嵐 信昭

 

ぼくたちの学校、南郷中学校は会津若松市から南へ八十キロ隔てた田島町から更に、県下でも険しさで有名な駒止峠を越えたふもとの村、南郷村にあります。昭和五十三年に大宮中学校と富田中学校が統合してできた新しい学校です。

学校は南北に長い南郷村のほぼ中心の高台に位置し、周りを緑と「あゆ」で有名な伊南川に囲まれており、「自然の中の学校」というイメージがぴったりの学校です。

四百メートルトラックのとれる校庭バスケットコートが二面とれる体育館や日本水泳連盟公認の五十メートルプール施設も充実しています。

雪深い南郷の春のおとずれは遅く、五月上旬、桜の花とともに木々はしだいに緑になり、ようやく春のやさしさがやってきます。夏はセミの声、濃くなる緑、ぼくたちの周りのものすべてが緑の中です。秋は紅葉です。一日ごとに山の色が変わっていきます。冬はぼくたち生徒にとって最高の季節です。村営のりっぱなスキー場があり、授業でもスキー教室が開かれます。個人の技術の向上をはかるため、三班に分かれ一人一人の技能にあった指導が行われます。その成果が二年連続郡スキー大会優勝となってあらわれます。

こんな自然の中のぼくたちの学校はとても明るく、今、話題になっている「校内暴力」とか「中学生の自殺」などとはまったくほど遠い学校です。また、部活動も盛んです。六つの運動部と音楽部があり、創立四年目にして今夏は四つの部が会津大会に出場しました。とりわけ剣道部は優勝を飾り、県大会でも善戦けん闘し、「南郷中ここにあり」の意気をみせてくれました。野球部も二年連続会津大会三位の成績を誇っています。練習にも熱がはいり放課後になると、学校のいたるところで部活動に励む級友の元気な姿が見られます。

創立四年目のぼくたちの学校は、まだこれといった伝統はありませんが、いまぼくたち二百余名はたくましい体と心をつくり、素直にあいさつが交わせるような明るい校風の上に新しい南郷中の伝統を築こうとみんなが一つになって努力し続けています。

 

出番をまつスキー用具▼

▼校舎前景

 

▼校舎前景

 

 

 

 


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