教育福島0065号(1981年(S56)10月)-041page
3) 沢田地区では公民館が主催して老人民謡クラブを結成し、月二回の学習会を実施している。これらの指導は地区の高齢者が当たり、老人の孤独解消や老人の仲間づくりを図っている。
4)中谷地区と野木沢地区では公民館が主催する高齢者教育を通して郷土史の出版を行った。
中谷地区は、「中谷地区民俗資料」と題し、一巻から三巻まで発行した。
一巻は民話と民謡、二巻は石造文化、三巻は神社、仏閣で、自分達の手によって調査・研究を行い発行した。野木沢地区は「野木沢風土記」を発行した。
この発行に当たっては、地区の高齢者がリーダーとなって活躍し高齢者の果たす役割は突に大なるものがあった。
このほか表2のように町でリーダーバンクを通して高齢者の派遣をし高齢者人材活用を図っている。
学習指導風景
地区内文化財めぐり
表1 高齢者リーダー・バンク研修内容
表2 55年度派遣内容
四 おわりに
わが町の高齢者人口も昭和五十年の国勢調査によると九・七2、昭和五十五年の国勢調査推計では十%を上回り石川町も高齢化社会に入ったことになる。
今後は老人の仲間意識を図り老人の社会参加、健康維持を中心とした学習機会をより多く配慮し、高齢者のすぐれた知識や技術を地域づくりに貢献していただくためにも、行政的な指導だけでなく地域及び町民が一体となった事業展開を図っていきたいと思う。
(社会教育主事 高橋哲雄)