教育福島0066号(1981年(S56)11月)-030page

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わたしの研究実践

 

ゆとりある理科授業の実践

広野町立広野中学校教諭

堀川 紘征

 

一 はじめに

新学習指導要領の実施にともない、授業にゆとりを生みだし、充実感を味わわせるためには、理科の授業をどのように改善すべきかを、第三学年二分野「動物の生活をささえる植物(光合成)」を例に述べることにする。

二 実践例

まず、ゆとりを、1)心のゆとり、2)時間のゆとりと考え、この二つのゆとりを生みだすために、教材の精選を行い、重点化をし、基礎的・基本的な事項の再構成をすることにした。

光合成の学習には、いくつかの課題があるが、それらを探究しやすく構成したのが資料1である。具体的には、大課題(1)の導入に、ファン・ヘルモントの実験結果を知らぜ光合成について学習していくことへの課題意識を高める。続いて、光合成によって、葉にデンプンができる(小学校での学習事項)ことを確かめる実験を演示実験で示し次の課題を発見させる。ここでは、演示実験によってできた時間のゆとりを新課題の発見と課題解決の方法にまわし、じっくりと考察させる。

水草を用いて、光合成には二酸化炭素が使われ、その量が関係することを実験を通して解決したあと、新たな課題を提示する。それが小課題4)である。授業の流れを資料2に示してみた。この図からもわかるように、新課題は常に前時に提示するようにしている。予習的課題として受けとめてもよ

 

資料1 動物の生活をささえる植物の課題構成

 

 

 

 


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