教育福島0066号(1981年(S56)11月)-031page
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いもので、次時の授業に心のゆとりをもって臨むことができる。
なお、酸素の検出には、インジゴカーミン溶液が入手できなかったので、呼吸のとき用いた塩化マンガン水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を利用し、酸素びんで実験することにした。
教科書には、新しい耳慣れない薬品や指示薬が出てくるが、すでに学習した指示薬等を利用することにより、実験方法なども自らの計画で行うことができ、心のゆとりにつながるものと考える。
光合成により酸素の発生が確認されたあと、緑色植物が全ての生物の栄養分を作り出していると同時に、その栄養分を呼吸によってエネルギーに変えるための酸素も供給し、動物の生活をささえる重要な役割をしていることを理解させる。
また、それらの重要な働きが、植物の葉緑体で行われていることを、実験と観察で確認する。
資料2 小課題4)の展開例
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資料3 評 価 の 例
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資料4 生徒の変容
1.評価カードの分析結果(能力・態度面)
(1)観察・実験……ゆとりをもって進めることができた
(2)条件統一……水草を使うとうまくできた
(3)問題の発見……課題がよくわかった
(4)実験の計画……自分達で考えられた
(5)実験への参加……積極的に参加できた
2.認知、情意面で目立ったこと
(1)二酸化炭素の発生はよく確認できたが、量との関係を調べる実験はむずかしかった。
(2)理科はむずかしいものという失入観があったが、だんだんわかるよううになって楽しい
三 実践結果
以上述べてきたように、思い切った精選・重点化を行い、時間のゆとりを生みだす。そして、自然を理解するためのまとまりをもたせるために、課題の構成を図り、課題の提示のしかたを工夫することにより、心のゆとりを生みだす、こうして生徒が主体的に学習と取り組むことができれば、充実した理科学習になると思う。
また、生徒の変容については能力・態度の評価は資料3の評価カードを利用し内容の定着度合いは事後テストでみることにしている。
その結果を資料4に示してみた。
つたない実践例ではあるが、今後もこのような考えのもとに、新指導要領の意図することの実現に向かって努力していきたいと思っている。
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