教育福島0067号(1981年(S56)12月)-011page

と」指定事業要項の一部を改正し、従来の部門指定を廃止した。

なお、従前より継続指定の町村については旧要項が適用される。

新要項に基づく指定は、音楽、文芸、美術、舞踊、演劇及び民俗芸能に係る文化活動事業を実施する市町村を指定し、文化活動や文化事業に要する経費の一部(二分の一以内の定額)を補助するもので二年継続を原則とするものである。

また、旧要項に基づく指定は合唱、文芸、美術、舞踊、演劇及び民俗芸能の六部門について、市町村を部門ごとに指定し、文化活動や文化事業に要する経費の一部(二分の一以内の定額)を補助するもので、三年継続を原則とするものである。

本年度は旧要項による継続指定が五町村、新要項によるもののうち、継続指定が五町村、新規指定が五町村の計十五町村を指定した。

指定町村では地域ぐるみで、組織的に活発な文化活動を展開して、情操豊かな郷土づくりに大きな成果があがっている。

−本年度の指定町村−

(　)内は指定年次数

1)　旧要項による継続指定

・白沢村(民俗芸能−三)

・三春町(民俗芸能−三)

・西郷村(民俗芸能−三)

・会津高田町(民俗芸能−三)

・霊山町(文芸−三)

2)　新要項によるもののうち継続指定

・安達町(二)

・浅川町(二)

・富岡町(二)

・昭和村(二)

・塩川町(二)

3)　新要項によるもののうち新規指定

・保原町(一)

・平田村(一)

・表郷村(一)

・下郷町(一)

・三島町(一)

なお、本年度で総指定市町村数が三十六市町村となるため、県としては四十市町村の指定となる昭和五十七年度の新規指定を最後に、本事業を終了する予定である。

なお、それ以降は各文化団体の自主的な組織づくりと活発な活動により地域文化の振興を図っていただくとともに、文化振興基金の積極的な活用を期待するものである。

　

九　芸術セミナー

　

芸術セミナーは地域文化活動の推進を指導する実作家及び実活動家を対象として、各部門ごとに、実技、実作等を中心に、その資質向上を図る目的で実施しているものである。本年度は、文学、舞踊、絵画、彫塑、演劇、合唱の六部門を実施したが、開催地区の指導者を中心として、県内各地から参加者があり、文化活動に携わる人々の研修の場として大変好評であった。

　

表3　昭和56年度芸術セミナー実施状況

　

彫塑部門(県立福島女子高校)

　

十　「こども芸術劇場」と「青少年芸術劇場」

　

こども又は青少年に対し、優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することにより、芸術鑑賞能力の向上と豊かな情操のかん養に資する趣旨で、文化庁が派遣する我が国一流の舞台芸術の公演を県内四市において開催した。各公演とも非常に好評であり、約四千二百名のこども及び青少年が鑑賞した。

　

表4　こども芸術劇場及び青少年芸術劇場実施状況

　

十一　移動芸術祭巡回公演

　

この行事は文化庁が派遣する優れた舞台芸術の巡回公演を春秋にわたって実施し、本県における芸術鑑賞の機運を醸成するとともに芸術文化の振興を図る趣旨で開催されるものである。

なお、本年は、表5のとおり開催され、各会場とも非常に好評であった。