教育福島0068号(1982年(S57)01月)-006page

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新年を迎えて

 

手をとりあって

 

福島県知事 松平勇雄

 

ます。昭和五十七年の新春を迎えるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 

あけましておめでとうございます。昭和五十七年の新春を迎えるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

私は知事に就任して以来「清潔で活力ある県政」を基本理念に、真に調和のとれた県土の実現のため、鋭意努力して参りました。

幸い、皆さんの御協力と御支援によりまして県勢は着実に伸展し、今や東北の雄県として確固たる地位を築きつつありますことは、まことに御同慶の至りであります。

しかしながら、今日、流動する内外の情勢を背景として、県政は、ひっ迫した財政の建て直しを図りながら、しかも解決を要する多くの課題を抱えているのであります。

新しい年を迎え、私は、決意を新たにして、当面、県民生活の安定確保のために万全を期するとともに、来るべき二十一世紀をしっかりと視野の中にとらえながら、郷土ふくしまの新しい飛躍のために必要な各般の施策にも積極的に取り組んで参る考えであります。

これからの時代を考える場合、まず大切なことは、子どもからお年寄りまで皆さんが手をとりあって幸せにくらせるような明るい社会をつくるということだと思います。

県民の健康づくり、青少年の健全育成、高齢化社会に対応する福祉の充実などには、とくに力を入れなければならないと考えます。

次に大切なことは、県民生活に利便性と快適性を与え、しかもゆとりとやすらぎのある環境をつくるということだと思います。

東北新幹線や空港を中心とする高速交通体系の整備をはじめ、文化の振興や観光・レクリェーションの充実が必要とされるゆえんであります。

また、さらに重要なことは、生活を豊かにするために本県の経済的水準を高める工夫をすることであります。

働く場を確保するための企業誘致をはじめ、異常気象を克服する農林業の確立や伝統的技術を生かした地場産業の振興等は積極的に推進していかなければなりません。

真に住みよい県土づくりのためには、これらの施策を総合的に推進するとともに、県民一人ひとりが互いに手を携えていく温かい連帯感というものがとくに大切だと思います。

年頭にあたり、皆さんの御健康と御多幸を心からお祈りし、併せて、県政進展のため、なお一層の御協力をお願い申し上げ、ごあいさつといたします。

 

 

 


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