教育福島0069号(1982年(S57)02月)-014page

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(一) 地域の自然環境を積極的に調査研究し、野外学習が効果的に行われるための教材化に努める。

(二) 理科室等の環境構成を工夫し、動的構成と静的構成の調和を図るとともに、生徒が自由に使用できる経営に努め、生徒の主体的学習を促すように努力する。

(三) 身近な素材を生かし、利用しやすく、学習効果の高い教材・教具の開発に努める。

(四) 視聴覚教材・教具の整備と適切な活用を図り、学習の能率や効果を高めるようにする。

 

五 理科学習における安全について十分指導し、事故の防止に努める

 

(一) 教師は、予備実験や予備調査を十分に行い、予想される事故とその対策を検討し、事故防止に万全を期すように努める。

(二) 観察・実験の基本的操作や正しい器具の使い方に習熟させ、注意すべき事項を十分理解させる。また、実験中は絶えず生徒に注意を払い、安全のしつけなど必要に応じて指導し生徒自ら安全を守る習慣を育てるように努める。

(三) 理科室や準備室の整理・整とん、薬品や器材の管理に十分留意する。特に、危険薬品については、自然災害に対する安全性や盗難防止等に留意し、定期点検を行うなど管理を適切にする。

 

音楽

 

小学校

 

小学校における音楽の学習指導では児童に楽しく豊かな音楽経験をさせることによって音楽性を培い、音楽を愛好する心情を育てることが大切である。

そのため、学習指導要領の音楽科の目標や各学年の目標及び内容を十分に研究し、その趣旨にそうよう指導計画を作成するとともに、教師の創意や工夫を生かした効果的な指導が展開されるよう努める。

特に「音楽を愛好する心情を育てること」を、常時、教師の指導理念としておさえ、児童の音楽的感性を豊かに育てることを中心に、音楽的諸能力が着実に身につけられるよう配慮する。

 

一 音楽的感性を育てる指導が効果的に展開されるよう指導計画を作成する

 

(一) 表現や鑑賞の活動を通して音楽的感覚の発達を促すよう配慮しながら学校や児童の実態に即して適切な指導計画を作成し、充実した音楽活動ができるようにする。

(二) 各学年の目標(2)に示された重点事項を中核として、児童の発達の特性や学習の適時性を考慮しながら指導内容の重点化を図り、学習の効果を高めるようにする。

○低学年「リズムの聴取と表現」

身体表現など体の動きを多く取り入れて、リズムに対する感覚的な指導の場や機会を多くする。

○中学年「旋律の聴取と表現」

リズムフレーズや旋律を歌いながら聴き取る学習、階名模唱や階名暗唱に親しませることに重点をおきながら、視唱や視奏の学習への発展を図る。

○高学年「和声の美しさの感得」

合唱や合奏の活動を通して和声の感覚を養うよう配慮するとともに、和声的に美しい教材の選択や実態に即した編曲の工夫に努める。

(三) 指導計画の作成に当たっては、個々の題材についてできるだけ具体的な指導目標を設定するようにする。

題材の設定に当たっては、「楽曲によるもの」や「音楽的なまとまりによるもの」などを十分に研究し、一方を主体としながら適宜他方を加味するなど、柔軟な考えをもとに発展的、系統的な計画を立案する。

(四) 授業の反省と評価を的確に行い、指導計画改善の資料を整えるよう常に配慮しておく。

 

二 児童がすすんで音楽活動ができるよう指導方法の改善に努める

 

(一) 学習指導に当たっては、常に、音楽美のすばらしさに気づかせたり、感動させたりできる授業の展開に努め、児童自らが、音楽の美しさを主体的に追求するような態度を育てるよう心掛ける。

(二) 一人一人の児童の音楽的感覚や能力の実態を踏まえ、指導のねらいや到達度を明らかにするとともに、指導過程や学習形態などの工夫とおをして、児童の主体的な活動を活発にし学習に充実感、達成感をもたらせるようにする。

(三) 歌ったり、弾いたり、聴いたりなどの活動においては、単に反復させるのみでなく、児童の創造的能力が助長され、楽しさの中で技能の習熟がなされるよう、適切に指導助言をする。

(四) 和音や和声の指導では、体験を通して感覚的に感じ取らせることをねらいとし、和声進行の中での和声の表情や旋律と和音の響き合いから、美しさを感じ取らせるようにする。

(五) 指導過程や学習の成果について絶えず反省と評価を行い、児童の実態に即して指導方法を改善し、効果的な授業の展開ができるようにする。

 

 

 


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