教育福島0069号(1982年(S57)02月)-029page
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美術、工芸、書道
芸術的な能力を伸ばし、創造の喜びを味わわせることに重点をおいて学習指導を行うことが大切である。
そのため、芸術は常に具体的、かつ実践的な学習を中心に行われるものであり、芸術的経験が個人生活や社会生活の中に生かされ「明るく豊かな生活」の営みができる基本的な態度や習慣を養うことである。更に芸術が「人間性の回復と調和のとれた人間」及び「文化の発達・発展」に寄与することの大きいことを認識させることも大切である。芸術の学習は造形的創造活動による美的体験であり、表現と鑑賞の学習を通じて、芸術を理解し、愛好する心を育てることである。
一 表現や鑑賞についての学習指導の研究を深める
(一) 目標を明確に設定すること
教材の研究を進め、教材の精選につとめるとともに、教材の配列に工夫を加え、指導の効果を高めるよう配慮しなければならない、そのためには、どんな教材を、どんな方法でどの程度学ばせ、どんな能力を伸ばしてやるのか、教材の性格や生徒の実態に応じた具体的な指導の目標を設定することが望まれ、また、生徒一人一人が充実した学習ができるよう到達目標を設定してやらなければならない。
(二) 学習過程を最適化し、効率化する
学習内容を生徒一人一人の興味、関心、適性に合ったものとするため学習活動を分析し、組織し直すということも必要であり、よりきめ細かい、教授=学習ができるよう検討すること、また、多様化している生徒の実態を把握し、生徒一人一人が意欲的に学習ができる授業形態を研究することも必要である。
(三) 評価の方法を研究する
評価で最も重視したいことは、教師は指導計画や指導法の改善、教材の有効性の吟味等に役立て、生徒には、自分の進歩とつまずきに気づかせ、その成長の姿を客観的にとらえさせることである。評価は、結果のみに偏ることなく。過程や参加の状態等にも目を向け、生徒の学習意欲の向上を図るよう努めなければばならない。
(四) 教育機器の授業への位置づけを、研究する
指導計画の作成に当たっては、視聴覚教材の位置づけを明確にし、効果的な授業が展開されるように工夫することが必要である。また、視聴時間の検討、副次的メディアを用意するなどして視聴覚教材の総合的利用が望まれる。
二 学習環境の整備に努める
(一) 教材、教具
教材、教具は、計画的に購入し、学習活動を充実したものとするよう考えるとともに、各種資料の収集につとめ、適切な提示、利用が望まれる。また、生徒の自主的収集、保存も合わせ考え適切な活用の方法を指導する。
(二) 学習環境
教室は創造活動に適するよう整備し生き生きとした学習ができるよう工夫することはもちろん、学校全体も含め、作品展示の場として利用するなど、学習環境の整備を検討すること。
外国語(英語)
外国語の指導は、学習指導要領に示されている目標に沿って、更に地域の実態、生徒の能力、進路等を十分考慮して進められなければならない。生徒一人一人の習熟度に応じた指導を行うことが望ましく、各学校においては、それぞれ学校の実情に応じて、クラス編成等に工夫をこらし、指導の実をあげるよう可能な限りその目標に向かって努力してほしいと思う。
一 生徒の学力に応じて
(一) 本県の入学者選抜学力検査等の結果からみて、生徒の学力の実態を考慮し、新学習指導要領との関連において、使用教科書の選択に当たっては、十分研究してほしいと思う。生徒の実態に合った教科書の選択は、生徒に学習意欲を持たせる学習指導の第一歩である。
(二) 進学率の上昇に伴い、各高校においては、生徒の学力差にいかに対処するかが大きな課題である。特に、学習の遅れがちな生徒に興味、関心を喚起し、成就感を味わわせる指導法の開発が急務である。更に、学力に応じて、その力を伸ばすことも同時に考えなければならない。
二 言語活動と教材の精選について
(一) 英語の学習は「言語活動」と「言語材料」の二つの柱から成っている。言語活動の基礎を養うことを一層重視し、ことばの本来の働きとしての表現力の育成を図るために、教材の精選を行うことによって、学習内容を明確に順序づけることにより教材の構造化を図る必要がある。
(二) 英語を聞き、話し、読み、書く力を伸ばすためには、精選された言語材料を用い、更に視聴覚機器の活用等により、効果的な言語活動を行わせることが必要であり、音声を文学
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