教育福島0069号(1982年(S57)02月)-034page
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確でない生徒が増加していることから生徒の早期進路意識の喚起と進路にかかわる目的意識のかん養に努める。
五 家庭や地域社会との連携に留意し、生徒の個別指導を強化する
生徒の能力・適性・進路希望等の実態を的確に把握し、個々の生徒の必要に応じた適切な進路指導が行えるように努め、家庭や地域社会との連携を一層密にする。
生徒指導
生徒指導は、すべての生徒を対象とし、一人一人をかけがえのない主体的存在としてとらえ、その個別性を尊重し、個性の伸長を図ると同時に社会的資質や行動を高め、自己指導能力を育てようとするものである。また、生徒の現在の生活に即しながら具体的、実際的活動として進められるべきものである。
一 教師の共通理解を深め、校内指導体制の充実改善を図る
(一) 日常の教育活動をとおして、生徒指導についての教師の共通理解を深めるとともに、生徒の実態を的確に把握し、自校の生徒指導上の課題を明確にして、学校をあげて効果的な指導活動の推進に努める。
(二) 生徒指導の組織が学校の教育活動の中で十分機能するよう、すべての教師が各自の役割を果たすとともに相互に助け合って組織を生かして指導に当たる。
(三) 生徒指導についての研修を組織的計画的に実施し、研修と実践の一体化を図りながら、指導力の向上に努める。
二 生徒理解の深化を図り、学校生活への適応を進める
(一) 日常の観察と接触を重視するとともに、各種の調査、検査をとおして生徒理解の深化を図る。更に、ホームルーム担任、教科担任、部顧問等の連携を通して生徒を多角的・多面的に理解するよう努める。
(二) ホームルーム経営の充実改善に努めて、好ましい人間関係の育成を促すため、ホームルーム担任を中心として行う相談活動を充実し、共感的理解を図る。
(三) すべての生徒が、集団の中で、不満や疎外感を持つことなく、それぞれの能力や特性を発揮しうるよう教育相談体制の整備充実に努める。
三 集団生活における規律の維持向上に努める
(一) 民主的な雰囲気を高め、一人一人の集団に対する所属意識や、連帯感の高揚に努める。
(二) 基本的生活習慣の確立に努めるとともに、ルール順守の気風を醸成し集団生活における秩序と規律の維持に努める。
(三) 生徒の自主活動を育成し、集団の相互作用によって、自主的・自律的生活の推進を図る。
四 地域ぐるみの生徒指導の推進を図る
(一) 中・高連携の組織や方法に改善を加え、相互の信頼関係に基づく中・高一貫の生徒指導の推進を図る。
(二) 地域の関係諸機関・諸団体との連携を密にし、地域におけるすべての学校のあらゆる生徒を対象とした指導体制の整備に努める。
(三) 地域ぐるみの補導活動や研修活動の充実を図るとともに、環境浄化運動や生徒の社会参加活動の推進にも努める。
五 問題行動の早期発見と早期指導に努める
日常の観察指導や、家庭、中学校、地域の関係機関との連携をとおして問題兆候を早期に発見し、早期に適切な指導ができる体制の整備に努める。
養護教育
国際障害者年関係の諸事業が推進され、障害者への関心が高まるとともに養護教育に対する期待も高まっている。
この情勢の中で、養護教育は、就学の適正化、教育内容の向上、社会的啓発、進路指導の充実等の具現化に努め健常児と共通する一般性を基礎とし、障害児の特性を十分考慮した教育がすすめられ、各学校、学級が障害を持つ児童生徒にとって充実した生活の場となり、社会一般の信頼と期待にこたえられるよう、次の諸点について努力する必要がある。
〈学校・学級経営上の配慮事項〉
一 学校・学級の実態に即した運営を図る
(一) 学校の実態に即した教育目標を立て、全職員の共通理解のもとに、目標の具体化、実践化のための適切な運営計画に基づき、効果的な教育活動をすすめるように努める。
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