教育福島0071号(1982年(S57)06月)-043page

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ぼくの学校わたしの学校

 

(校長 田崎宗寿・生徒数1,231名)

 

(校長 田崎宗寿・生徒数1,231名)

 

福島県立田村高等学校

 

三年

 

遠藤修

 

我が田村高等学校は、旧三春藩五万石の城下町−三春駒・天然記念物「滝桜」1で知られている三春町の小高い丘の上にある。

緑に囲まれた学舎は、勉学にスポーツにたいへん適した環境といえる。

校舎の前・後にグラウンドがあり、校地は県内でも指折りの広さを誇り、この恵まれた環境で、各学年普通科九クラス、全校で千二百三十二名が勉学にいそしんでいる。

本校の前身は、大正十二年創立の福島県立田村中学校と、大正九年開校の三春実科高等女学校である。両校が昭和二十三年合併して、田村高等学校となった。県内最初の男女共学校であったため、地域の人達から注目されたといわれている。

もともと、質実剛健の伝統を気風としてきたが、最近、女子生徒の増加に伴って、その気風がややうすれ、男、女生徒が理解しあい有意義な学校生活を送っている。

本校は、部活動が活発で、各運動部は、過去に数々の輝かしい戦績をあげている。なかでも柔道部は、旧制中学時代に全国を制覇し、その伝統は今も受け継がれている。陸上競技部も、全国高校駅伝大会に四年連続出場(昭和四十年〜四十三年)を果たし、更に一昨年にも県代表となるなど陸上王国“田村”の名をほしいままにしている。これを象徴する校内マラソン大会は、今年で五十回を数えるが、この間戦時中といえども中止されたことがない。しかも全校生徒が、男子八キロ、女子四キロを完走する。急な坂道とカーブの多いコースを、町内の人たちの拍手を沿びながらひたむきに走る姿は、まさに圧巻である。

本校は、今年創立六十周年を迎え、新たな第一歩を踏み出す。この六十年間に舞鶴城下に学び、政治経済、教育など、いろいろな分野で活躍している一万五千余の優秀な先輩がいる。秋に記念の行事が行われる。これを機会に先輩の残してくれた輝かしい伝統の上に更に立派な伝統を築いていきたいと思う。校歌にうたわれている“文化の高楼”たらしめるため、全校生徒が勉学にスポーツに毎日励んでいる。

 

▼騎馬戦

清閑な学舎◆

 

清閑な学舎◆

 

 

 

 


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