教育福島0073号(1982年(S57)08月)-037page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

具体的な内容・方法等、地域活動の進め方について検討する。

対象とするのは、基本活動であるが自主的な活動については、社会教育主事、公民館主事等が指導助言をする。

(五) 活動への参加対象者

小学生から高校生までとしているが参加者は小学生がほとんどを占める。

 

四 成果と問題点

 

過去三年間の活動を通して、地域民の理解も深まり、団体活動を進めるうえでの地域環境づくりに大きく役立った。この活動は、底辺の拡大・育成を期待したものであるが、現在では、各地区にこの活動に参加した子どもを中心に集団ができ、世話する成人集団ができ、協力団体が生まれ、今や地域ぐるみの少年団体活動にまで発展するようになった。が、この活動に参加する少年達のほとんどが小学生であり、卒業すると活動から遠ざかってしまうのが少なからず自主活動をもう一歩充実できない要因になっている。

 

五 今後、活動を通して目ざすもの

 

(一) 地域に根ざす子ども会の基盤を築くこと

(二) そのためには、中・高校生の参加を呼びかけ、ジュニア、シニア、リーダーの育成をはかること。

(三) 行政と各関係機関が相互の連携をとり合い協力体制を強め、健全な青少年を育む組織を確立していくこと

(四) 指導者・関係者がさらに研修を深り豊かな地域づくりのための活動

内容等の充実改善に努めること。など、この事業が中核となって推進すべきことにむかってへ着実に実施されることが今後の発展への道である。

 

六 さいごに

 

地域の生活と住民相互の関係が子どもの人格形成上に大きな影響を与えるという共通理解に立って実施されてきたこの活動も、子どもとのふれあいを大切に、声をかけ手をかけ相談にのる地域住民の姿に、また、地域社会に役立っているという誇りをもって積極的に活動に参加するようになった子ども達の姿に、この活動を直接担当した者として新たな情熱にかられるのである。

目をおおうばかりの青少年非行の実態は、子ども達を子どもらしく育てることをしていない大人社会への問題の提起ではないだろうか。

子どもは、今何をしたいのか、何を要求しているのか、我々は何をしなければならないのか、何ができるのか、を常に問い、青少年の生活基盤である家庭・学校・社会の果たす役割をふまえ、信頼を育む地域社会をめざして、一層、この地域活動促進事業の充実をはかっていきたい。

(社会教育主事 鈴木賢秀)

 

草花生態調査(花いっぱい運動)

草花生態調査(花いっぱい運動)

 

歴史への挑戦(熊野講)

歴史への挑戦(熊野講)

 

文化財の調査と愛護

文化財の調査と愛護

 

大自然への挑戦(野外活動)−2

大自然への挑戦(野外活動)−2

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。