教育福島0076号(1982年(S57)11月)-027page
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東西南北
地域ぐるみで道徳教育の推進 県北教育事務所
−提唱運動で効果をあげる泉原小学校地区−
泉原小学校は県北の伊達郡霊山町にある。児童数七十四名の小規模校であるが、一昨年から地域ぐるみで道徳教育の推進にあたってきた。
最近、青少年の非行問題の多様化、低年令化が叫ばれる中にあって、泉原地区での「小学校低学年から、学校はもちろん、家庭や地域あげて人格形成かかかわる道徳性の陶冶を実践指導をとおして培っていこう。そのことが非行対策には何より大切なことである」という取り組みは価値がある。
実践は、学校における道徳の授業の充実を図る一方、地域諸団体の理解と協力を求め、組織づくりから出発している協力団体は、泉原幼小PTA、婦人会、老人クラブ、交通安全母の会、スポーツ愛好会等多岐にわたっている。
この地域ぐるみの推進の中で特記すべきは「提唱運動の展開」である。
(一) 通学路を「あいさつ道路」に指定しての住民参加によるあいさつ運動
(二) 親子ともども敬語を使う正しい言葉を使う運動
(三) 誰もがその場でを合い言葉にしたよその子を叱る運動
(四) 県道筋の花壇の手入れ、空缶回収等親子で実施する奉仕の心を育てる運動等
これらの実践は、家庭にある「評価カレンダー」(下図)につけられ、学校の懇談会家庭教育学級で進ちょく状況が確かめられていく。当初、各家庭では相当に抵抗があったようだがそれも薄らぎ、目に見える効果が表れているようだ。
10月28日、学校における道徳教育の推進を中心に、これら地域ぐるみの実践結果を公開発表した。それによると
(ア)児童の学習への取り組みが意欲的になってきたこと、(イ)礼儀正しい言動が多くなってきたこと、(ウ)家庭においても親子の対話が増え、一緒になって努力する姿を通して明るさが増えてきたなど変容の様子が報告されている。
「しかし、これらの運動は一過性のものであってはならない。習慣化し、地区の伝統にまで高めるよう連携を深め、問題点、改善点を探究していこう」
これは八二年間の実践を終えてまとめられた研究集録の結びにあった力強い言葉である。この結びにあるよら健全な青少年の育成をめざして息の長い継続指導と発展を期待したい。
あいさつ運動比較表(5・8月)
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8月
子供と共におとうさんも、おかあさんも、そして、家族みんなでよいあいさつをしょう!!
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