教育福島0076号(1982年(S57)11月)-033page

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4) 子供会活動に対する理解と協力体制づくりをする。

5) モデル地区での活動の成果をふまえ全町内に地域子供会育成会の結成を働きかける。

 

四 事業内容

 

(一) 子供会の基本内容

1) 情緒的なもの(劇絵、画、音楽、民話)

2) 人間本来の感覚を高めるもの(野外活動、自然観察)

3) 社会性を養うもの(キャンプ合宿訓練)

4) 創造性を高めるもの(工作、劇)

5) 協調性を養うもの(ゲーム、奉仕活動、グループ活動)

6) 家庭生活や学校生活の中で生かされるもの(公衆道徳、奉仕活動、手伝い、健康安全)

(二) 育成会の基本内容

1) 子供会活動に、必要な条件整備(経費、指導者、用具、場所)

2) 子供会活動を支援する(指導者の補助役、移動の際の配車)

3) 子供会活動に対する理解と地域の協力体制づくり(子供会のねらいの理解と啓蒙、連帯意識づくり)

 

五 事業計画

 

(一) 月の活動

四月 結成総会、新入生歓迎会

五月 山歩き、廃品回収

六月 親子卓球

七月 親子旅行(会津少年自然の家、一泊二日)

八月 「スミカ」づくり

九月 親子ソフトボール、クラフトを楽しむ

十月 いも煮会 サイクリング

十一月 映画会

十二月 民話を聞く会 クリスマス

一月 新年子供会 さいの神

二月 豆まき、親子バドミントン大会

三月 卒業生を送る会、今年度の反省と来年度の準備

(二) 常時活動

1) 毎週日曜日の早朝にマラソンと地区内の清掃奉仕活動

2) 毎月第四日曜日午後一時より今月の反省と来月の計画について定例会をもつ

 

六 事業実施上の留意点

 

(一) 子供会の活動は遊びを中心に考え大人の考えの押しつけを極力さけ、育成会員はできるだけ子供が自主的に相談して決定したものを重視して実行不可能なものを調整することにつとめた。

(二) 計画立案に当たっては、毎月の学校、町や社会行事に十分配慮して実施した。

(三) 月の活動プログラムは基本内容に即してバランスよく編成し、経験によって得た技能や態度が次の活動に生かせるようにした。

(四) 子供の自主性を尊重することは当然であるが放任しておくと活動が沈滞するので、継続的な活動が推進されるよう育成者の役割分担を明確にして実施した。

(五) 子供会の指導は育成者である内部指導者だけでなく中学生、青年特技指導者などを要請し地域ぐるみの育成活動の必要性の理解と協力が得られるよう配慮した。

 

七 活動例 (略)

 

八 まとめ

 

(一) モデル育成会結成には不安な材料は多かったが事業を通して育成者の理解も深まり父親、中学生や地区民は勿論特技指導者、他団体機関からの協力援助が得られ子供会育成事業の地域化が図られつつある。

(二) 子供たちは、行事を待ち望み異年齢集団での活動の楽しさ、友達への思いやり、働くこと、がまんすること約束を守ることなど人格形成の基礎事項を体得したものと考えている。

(三) 今後子供の健全育成は親の責任であるとの自覚を啓発し地域にとって子どもとは何か、子供にとって地域はどうあるべきか。

豊かな人間形成の側面から積極的に考えなおし子供の日常生活の中で体験していける地域での実践活動を大いに重視していきたい。

 

アコーデオンにあわせて

「スミカ」 づくり

 

「スミカ」 づくり

 

 

 

 


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