教育福島0076号(1982年(S57)11月)-035page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
決だろう。
この学級で「自分はいてもいなくても関係ないのだ」と感じたとき、その子供は非行に走る傾向が大きい。「自分はこの学級にとって、役に立つ必要な人間なんだ」という存在感、所属感をもったとき、その子供は立ち直る。
など、わかりやすく、しかも生徒指導の面からも参考になることが多かった。
〈講義〉
「特別活動の評価」
全国道徳・特別活動研究会長
岡本孝司先生先生には、昭和五十三年以来毎年おいでをいただいている。
最近重要視されてきた特別活動の評価について、その観点や評価の実際、及びその活用を、専門的な論理と豊富な教育現場での実践をもとにした講義であった。
講義内容は次の通りである。
1) 子供にとって特別活動とは何か
2) 特別活動の目標
3) 特別活動全体計画の評価
4) 望ましい集団活動の評価の観点
5) 個人評価の観点
6) 評価の実際
・学級指導
・児童会活動
・クラブ活動
・学校行事
評価活動とともに、今後の特別活動指導の進むべき方向も示唆していただいた。
〈講義・研究協議〉
「望ましい学校行事のあり方」
福島市立清水小学校教頭
矢内千秋先生
「児童活動充実の視点」
福島市立松川小学校教諭
斎藤美和子先生
この講座は、学校現場で深く実践を積まれた先生方を助言者に迎え、指導実践上の問題点や悩みなどを、研究協議を通して解決の方向を探っていこうとしたものである。三十名の研修生が二班に分かれ、各自が事前にまとめてきた資料(各学校における指導上の諸問題等)をもとに発表・研究協議を行い、最後に助言者よりまとめていただく方法をとっている。
他校の問題点を自分のものとして考えたり、助言者の豊富な実践記録と相まった適切な指導のもとに、協議が進められていった。
この研究協議で話し合われた主な内容を記しておく。
・ 学校行事分科会
・ 行事別の指導計画をどのような手順で作成していったらよいか
・ 行事の事前事後の指導の時間をどこでとればよいか
・ 行事の評価をどうするか
・ 地域行事と学校行事との連携はどうあるべきか
・ 朝会を魅力あるものにするにはどうすればよいか
・ 児童活動分科会
・ 学級会活動の時数不足をどこで補えばよいか
・ 学級会活動の議題選定及び話し合い活動の指導はどうあればよいか
・ 創意を生かした教育活動の時間の運用についての情報交換
・ 児童会の委員会活動と学級の係活動との関連をどうするか
・ クラブ活動の実態と予算の確保をどうすればよいか
講座内容の一部を紹介したが、この講座を受講した先生方の反省記録の一部を紹介する。
◇ 講義、研究協議、演習と内容に変化があり大変よかった。豊富な資料は、研修生にとって役立つものが多いので、大切に使用したい。
特に岩浅先生、岡本先生の講義は今後のことを考えるとき、大変参考になった。但し、自校化についてはこれからの課題である。
(いわき市立御厩小学校教諭 白石 吉孝)
◇ 教員になって日の浅い私なので、一つ一つが大変勉強になった。できればもう少し具体的に勉強したかった。講義、演習、研究協議と内容が豊富でありがたかった。特に研究協議と演習はグループ討議なので、いろいろと他の学校の様子を知ることができてよかった。個人的に質問ができればなおよかったと思われる。
(須賀川市立第一小学校教諭 三瓶悦子)
三 おわりに
講師、助言者の先生方の御協力及び研修生の皆さんの熱心な研修意欲に支えられ、所期の目的が達成されつつあることは、誠にありがたいことである。
今後更に、研修生の反省記録や諸先生方の指導・助言のもとに、この講座の発展充実に努め、各学校における特別活動指導の向上に寄与したい。
活発な話し合い
![]()
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |