教育福島0079号(1983年(S58)02月)-006page

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提言

 

思いやり

−安全で快適な、くるま社会実現のために−

 

福島県警本部 交通起動隊長 本 田 悦 夫

 

数は七十八万台を超え、県民皆免許の本格的なくるま社会を迎えています。

 

福島県内における運転免許人口は八十四万人に達し、自動車の保有台数は七十八万台を超え、県民皆免許の本格的なくるま社会を迎えています。

一方進展の一途をたどるくるま社会の中にあって、県民生活に不可欠な交通機関として恩恵をもたらしている自動車が凶器と化し、毎年輪禍により多数の犠牲者を出し暗いかげを残していることは大変残念なことです。

昨年、福島県内では、九千二百三十二件の交通事故が発生し、百八十人が尊い命を失い、一万一千七百二十一人がけがをしました。亡くなられた方の中には、次の世代を担う無限の将来性を秘めた高校生、小学生及び幼児等三十人が含まれていたことは心が痛むばかりです。

県民にとって安全で快適なくるま社会の実現のためには、かけがえのない生命を一瞬のうちに奪い去り、家庭を不幸のどん底におとし入れる悲惨な交通事故を無くさなければなりません。そのためには何と言っても道路を利用する県民一人一人が、くるま社会の構成員としての社会的責任を自覚し、交通モラルの向上と安全意識の高揚を図ることが大切です。

昨年の交通死亡事故の原因の中で、依然として飲酒運転、スピードの出し過ぎ、信号無視等基本的なルールを守らないことに起因するものが多く

 

 

 


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