教育福島0083号(1983年(S58)08月)-033page
○ 計画的、継続的に指導をつづけてきた。
○ 絵の具の出し方、白と黒を両端に絵の具箱と同じ順序に、少量でもよいから全色を出す。
○ 絵の具の量 必要に応じて変わる筆先に半分位水を含まぜて、ちょっと混ぜる位でよい。小さな場所とか空とか描こうとするものにより分量はかわってくる。
○ 筆の使い方感情を表わすには色と筆のタッチしかない。目あてにそって筆のタッチが工夫できるようにさせペンキ塗りのような採色はさける。
○ 筆の洗い方 色に敏感な子に育てるために、水洗いの水は常にきれいにし、水洗いの仕切りを利用し、どれも同じく扱うのでなく、1)筆あらい2)ゆすぐ3)ちょっと水をつけるなど使い分ける。
○ あとしまつをしっかりとさせる。
○ 用具 低学年ではクレヨン・パスとの併用を工夫し、描材も画用紙、和紙、色画用紙、白ボールの裏などの工夫をすることが大切である。
6) 教師の鑑賞眼を高め指導力の向上を図るため、研修を計画的にすすめ、できるだけ多くの展覧会に接し、「観る目」を培う。
○ 下絵の段階から共同で検討し、より子供らしい絵を求め指導に生かす。
○ 実技研修を通して技術を高める。
たのしくかく(1年生の作品)
工 場(6年生の作品)
資料2 各月の題材例
二 おわりに
『自信をもった子供を育てたい』という願いで始められた研究であるが、参考作品にも表われているように各学年ブロックとも先に掲げた目標に迫ることができた。対外的なコンクールにも意欲的に出品できるようになり、入賞する者も増え、学校生活全般にも活気がみなぎるようになったことは大きな成果であった。それは教師の自信ともなった。
今後の問題としては、
○ 指導のパターン化や技術的な作品主義からの脱皮をどうするか。
○ 他教科へどう関連させ転移させるか。
などいくつか考えられる。これらはさらに研究を深めていく必要がある。
(教諭・阿部嘉代子)