教育福島0085号(1983年(S58)10月)-008page

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特集

 

学習指導の展開

 

小・中学校

 

ここでは、文部省及び県教育委員会指定教育課程研究校の優れた実践例を紹介する。ここに挙げた三校は、それぞれの学校の教育目標の具現と、当面する課題の解決へ向けて、教育課程の編成及び実施について研究を深め実践を積み重ねている学校であり、各学校の研究の推進及び学習指導の展開を示唆するものである。

なお、学習指導の展開に当たっての基本的な考え方や留意事項等については本誌二、三月号及び八月号を参照していただきたい。

 

自然に対する活動を広げ自然認識を深めるための観察や実験の指導はどのようにすればよいか

 

福島市立福島第四小学校

 

一 基本的な考え方

 

研究のねらいは、学習指導要領の示す目標を基盤にして、活動の広がりと自然認識の深まりに重点をおき、そこにせまるための観察や実験のあり方を探求しようとするものである。

活動の広がりとは、児童の問題意識に支えられ、自発的追求活動を軸にして自然にはたらきかける連続的な行動と考えられる。そこには創造的な活動も生まれ、新たな知識や技能も要求されてくるであろう。つまり、目的的な追求活動は、今まで得た先行経験を基に、体ごと対象にはたらきかける行動となって表れ、それが自然認識の深まりをもたらすものと考えられる。(図1)

 

図1活動の鷹がりと自然認識の深まり

動を広げていく根源となるといった表裏一体の関係が成り立つと考えられる。

 

活動の広がりは自然認識の深まりをもたらし、認識の深まりは次の活動を広げていく根源となるといった表裏一体の関係が成り立つと考えられる。

このことから、活動の広がりを問題解決活動の深化ととらえ、その活動を操作、思考、表現の三つの活動で表すことにした。そして、これらの活動は孤立したものでなく、操作が思考を生み、思考が表現へと発展し、また、再び思考や操作が繰り返されるといった一つの融合されたまとまりに連続して発展していくものであると考えた。(図2)

 

図2 操作・思考・表現の関連

 

 

 

 


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