教育福島0085号(1983年(S58)10月)-015page
1)目標行動の把握について
一時間の学習の中で、生徒に、何が「できる」「わかる」ようになればよいのか。そこに到達するまでに何が「わかって」いなければならないのか。そして更に必要なことは、ゴール(到達目標)が何であるかを生徒が知っていることが大切である
2)形成的評価について
目標行動を分析し、具体的な下位目標行動をたてて指導過程に位置つけた。学習活動の中でこれらの下位目標行動を明確にチェックし、フィードバックを行なった。(資料3)
四 研究の成果と今後の課題
(一) 研究の成果
(1) 生徒の実態把握に工夫がみられるようになった。
(2) 指導過程の各段階で、指導法や評価に創意や工夫がみられるようになつた。
(3) 思考の場とその時間の確保がなされ、指導過程に適切に位置つけるようになった。
(二) 今後の課題
(1) 学業不適応生徒を十分配慮し、学習意欲を高めるなど、教科を通した学業指導の充実を図っていく必要がある。
(2) 基本的学習態度の訓練を、なお一層強化し、生徒の自主的学習態度の育成について、さらに努力する必要がある。
(3) 生徒の実態を的確に把握する方法を、さらに検討し、指導と評価の一体化を強め、授業の充実に一層努力する必要がある。
以上の点を十分踏まえ、この研究を単に二年間だけのものとせず、今後も継続していかなければならない。
特に人間性豊かな生徒の育成については常に本校教育の根底にすえて、さらに職員間の共通理解を深めながら、効率的な研究をすすめていく必要がある。
資料3 理科の指導過程(一部略)