教育福島0085号(1983年(S58)10月)-019page

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げ、系統的に発展させ、実験を通して考えさせながら指導していくことを指導計画の中に位置づけた。

例えば、原子量の定義にはいろいろなものがあるが、原子質量単位から定義をしても数値として表わされた原子量自身がどのような意味を持つのかがわかりにくい。そこで原子量自身を別の視点からながめる必要がある。例えば、「原子量はアボガドロ定数(6.02×1023個/mol)の原子の質量のグラム数と同じ数値である」という考え方を示し発展させていく。(資料4)

これらの物質量をいっそう深く理解させるために実施した実験の結果は以下の各表に見られるとおりである。

なお、本校の生徒の実態を的確にとらえた上で、化学量の教材の関連性を系統化すれば、五十分の授業の中での生徒実験としても十分に取り扱うことができることが証明された。(資料5)

 

四 まとめ

 

本校に赴任した当初は、生徒はどのような授業形態でも教科書の項目は理解できるだろうと簡単に考えていたが担当したクラスのいずれも前期中間テストの成績が他のクラスに比べ劣っていることを知り、指導のまずさを痛感したものである。そこで、「わかるための授業の研究」を主眼にし、教材の徹底研究に取り組んだ。

まず生徒を混乱させる化学用語の統一を図り、基本的事項を洗いなおし、

 

資料2目標到達度調査(例)小単元溶液(浸透圧)○△

料3 化学1の学習理解度調査 数字は百分率調査は昭和54年度( )内は56年度

 

資料3 化学1の学習理解度調査 数字は百分率調査は昭和54年度( )内は56年度

資料4 原子量の質量の考え方

 

資料4 原子量の質量の考え方

 

 

 

 


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