教育福島0085号(1983年(S58)10月)-020page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

中学校理科、高校理科1との関連を調べ系統だてた年間指導計画を作った。そしてテストの分析を毎日行った。十年間の、モルを系統化し実験を通して理解させる授業の実践で気がついたことは、一時間一時間のていねいな授業の積み重ねによって知識の定着度が高くなったことであり、このことは化学の授業内容が理解できるようになったと答える「生徒の理解度調査」の結果にも表れている。また目標到達度をみるために、毎時間の終わりに学習到達度の自己評価をさせ、下位目標を知り評価問題を与えて、学力の向上を図った。

その結果、定期テストの平均点も大幅に向上した。その結果については、「モル指導の前後のテストの比校」「認知面の比較」の表で明確である。

また生徒は、生徒実験を多く取り入れることにより単なる知識の羅列やつめ込みではなく、仮説を立て実験装置を組み立て検証し、法則を導き出すとういう科学の思考にそった学習態度に変わり、また活気あふれる授業態度に変わって来た。要は、教師がいかに生徒の立場にたった授業を展開するかという点を大切にして努力をすれば、おのずと教育効果は高められるものであると信ずる。(資料5・6・7)

 

資料5

〔実験〕

(A) 1)NaOH(固体)1gと水100mlの溶解度

2)NaOH(固体)1gと0.3M−HCl100mlの中和熱

3)0.5M−NaOH50mLと0.6M−HC150mlの中和熱

室温27〜28℃

資料6 認知面の比較

 

資料6 認知面の比較

資料7 モルの指導のテストの比較

 

資料7 モルの指導のテストの比較

 

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。