教育福島0086号(1983年(S58)11月)-044page
ぼくの学校わたしの学校
福島県立いわき養護学校
中学部一年
足立 雅美
「学校だ。ばんざい」
通学バスの窓から学校が見えると、きまって康央君がこう言います。学校の玄関前では校長先生をはじめ先生方がみんなでぼくたちを迎えてくれます。これがぼくたちいわき養護学校五十二名の一日の学校生活の始まりです。ぼくたちの学校は、いわき市平の上神谷にあります。周りに田んぼが広がり、とても静かなところです。遠くには国道六号線が走り常磐線が見えます。
今は、工事のため、いろんな材料がはこばれてたくさんの人たちが働いています。この工事はぼくたちの校舎を作るもので、来年になると教室がもっと増え、友達も今のばいになるそうです。だんだん体育館も、作業学習などができる特別教室も作られます。早く校舎が全部できあがるといいなと思っています。
四月に開校してから入学式、開校式春の遠足、水泳教室、宿泊訓練などいろいろな行事が行われました。どれ一つとっても、とても心に残る楽しいものでした。
楽しい学習の中には外にも毎週月曜日に行われている全校朝の会があります。小学部一年生から中学部三年生までいっしょになって行うこの朝の会では、中学部のぼくたちが当番で司会をします。校長先生のお話を聞いた後でゆかいに歌を歌ったり、思いきり体を動かすリズム運動をしたりします。
先生方が蛙やトンボになっていっしょに歌ったり踊ったりしてぐれるのもとてもうれしいです。ぼくたちの学校には、まだ校章がないので、トレーニングシャツなどにはシンボルマークとして鯨のマークが使われています。このマークには「くじけない心」「じょうぶな体」の「ぼくら」という意味がこめられているそうです。
通学バスにもこのマークがっけられています。それでぼくたちはこのバスを「鯨のバス」といって親しんでいます。
ぼくたちは「自分の力でできる子ども」を目ざして、くじけず、明るく元気に生活しています。
今日も、ぼくたちをのせた鯨のバスは、いわきの市内を泳いでいきます。
シンボルマーク(校章は現在検討中)
(校長 松本和郎・児童生徒数56名)
▼楽しい授業
建築続くいわき養護学校▼