教育福島0089号(1984年(S59)02月)-023page

な活用を図る。

(三)　適切な発問を工夫し、児童生徒の見方、考え方、感じ方、更には人間の生き方についての自覚を深める。

(四)　指導の諸方法を十分駆使しねらいや資料の特質、児童生徒の実態に応じて多様な学習形態をとり、深まりのある学習活動とする。

四　指導の効果を高めるために、道徳性の評価にりいて工夫する

(一)　指導前後の児童生徒の実態を把握することに努め、一人一人の児童生徒の変容を多様な機会と場において明らかにする。

(二)　評価の観点と方法を明確にし、道徳の時間及び学校の教育活動全体を通じて行われる道徳教育についての反省、評価資料の収集累積を行う。

　

特別活動

　

特別活動は、学校や教師の創意工夫特に期待される教育活動である。

各学校においては、特別活動の教育的意義や価値を正しく認識し、自校の教育目標の達成を目指しながら、実態に即して創意に富んだ教育活動が展開されるよう工夫する必要がある。

このため、次の事項について努力する。

　

一　集団活動をより充実させるため、実態に即した創意ある指導計画に改善する

　

(一)　学習指導要領及び指導書「特別活動」の理解を深め、計画作成のための基本的態度を明確にするとともに地域や学校及び児童生徒の実態に即し、自校の教育目標の達成を目指した特色のある計画となるよう工夫する。

(二) 各内容の特質についての理解を一層深めるとともに、内容相互の関連を図り、それぞれの計画の充実に努める。

(三)　特別活動の内容に応じて、児童生徒の発達段階に即した参加を考慮しながら、できるだけ計画の作成に児童生徒を参加させるように努める。

(四)　特別活動の各内容と創意を生かした教育活動の時間について、それぞれのねらいと内容を明確にして混同しないようにするとともに、関連づける必要がある場合には、的確に関連づけを図って、特別活動が一層充実するよう指導計画を改善する。

(五)　活動の評価を的確に行い、指導計画の改善に努める。

　

二　児童生徒による自主的・実践的な活動が完実ずるよう、指導法の改善に努める

　

(一)　指導の基本方針について共通理解を深め、一貫性のある指導を進める。

(二)　児童生徒と教師、児童生徒相互の人間的な触れ合いを深め、望ましい集団の形成に努める。

(三)　児童生徒が、自主的、実践的活動に自信をもって意欲的に取り組める指導法の改善に努める。

(四)　各内容ごとに、活動の過程や成果について絶えず反省と評価を行い、実態に即して指導法の改善に努める。

(五)特別活動の研修を現職教育の一環として位置づけ、全職員が特別活動の教育的意義や特質についての理解を深めるとともに、指導法の改善に努める。

　

三　各内容ごとの重点

　

(一)　児童・生徒活動

(1)　学級会活動においては、話し合い活動に偏ることなく、学級の具体的な諸問題に取り組ませ、実践を通して解決を図るよう援助する。

係活動については、児童生徒が必要とする係を設定し、各自が分担した活動を通して責任を果たす喜びを体験させるようにする。

(2)　児童会・生徒会活動においては、児童生徒にまかせることが可能なものを明確にし、自発的・自治的な実践活動を助長するよう援助する。

(3) クラブ活動については、教育的価値を十分考慮し、個々の児童生徒の趣味や特技を一層育てるように努める。

(二)学校行事

(1)　各行事のねらいを教育目標との関連から明確にするとともに、内容及び時期等について十分に吟味をして精選を図るように努める。

(2) 児童生徒活動においては、単に役割分担をさせるだけでなぐ、児童会生徒会活動との関連を図りながら、自主的、実践的な態度の育成に努める。

(三)学級指導

(1)　生徒指導との関連を密にするとともに、具体的な資料や事例の整備活用を図って計画的に指導を進める。

(2)　教育相談との関連を図って、一人一人の児童生徒に対する指導が徹底するように努める。