教育福島0089号(1984年(S59)02月)-030page

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(二) 器楽指導においては、独一奏、重奏、合奏を通して、常に美しい音色と正しい音高を作るとともに、奏し合わせる楽しさを経験させながら、豊かな表現ができるアーアィキュレーションの奏法が身につく指導に努

める。

(三) 創作指導は、創造性の伸長と創作の過程が指導の中心であり、生徒の実態に応じた効果的な指導法を工夫する。

(四) 鑑賞指導においては、表現活動と関連を密にして、教材を精選し、音楽の持つ美しさや楽しさの中で、真の感動を得させるよう心がける。

(五) 日本の伝統音楽や郷土の音楽については、中学校の共通教材との関連を図り、「内容の取扱い」で示されているジャンルの中から、適切な曲を選び教材化する。指導に当たっては、日本の音楽の生成した背景を理解させるとともに、その美しさが感覚的にも感得できるようにする。

 

美術、工芸、書道

 

芸術的な能力を伸ばし、創造の喜びを味わわせることに重点をおいて学習指導を行うことが大切である。

そのため、芸術は常に具体的、かつ実践的な学習を中心に行われるものであり、芸術的経験が個人生活や社会生活の中に生かされ「明るく豊かな生活」の営みができる基本的な態度や習慣を養うことである。更に芸術が「人間性の回復と調和のとれた人間」及び

「文化の発達・発展」に寄与することの大きいことを認識させることも大切である。芸術の学習は造形的創造活動による美的体験であり、表現と鑑賞の学習を通じて、芸術を理解し、愛好する心を育てることである。

 

一 表現や鑑賞についての学習指導の研究を深める

 

(一) 目標を明確に設定する教材の研究を進め、教材の精選につとめるとともに、教材の配列に工夫を加え、指導の効果を高めるよう配慮しなければならない。そのためには、どんな教材を、どんな方法でどの程度学ばせ、どんな能力を伸ばしてやるのか、教材の性格や生徒の実態に応じた具体的な指導の目標を設定することが望まれる。また、生徒一人一人が充実した学習ができるよう到達目標を設定してやらなければならない。

(二) 学習過程を最適化し、効率化する学習内容を生徒一人一人の興味、関心、適性に合ったものとするため学習活動を分析し、組織し直すということも必要であり、よりきめ細かい教授=学習ができるよう検討すること、また、多様化している生徒の実態を把握し、生徒一人一人が意欲的に学習ができる授業形態を研究することも必要である。

(三) 評価の方法を研究する評価で最も重視したいことは、教師は指導計画や指導法の改善、教材の有効性の吟味等に役立て、生徒には、自分の進歩とつまずきに気づかせ、その成長の姿を客観的にとらえさせることである。評価は、結果のみに偏ることなく、過程や参加の状態等にも目を向け、生徒の学習意欲の向上を図るよう努めなければならない。

(四) 教育機器の授業への位置づけを研究する指導計画の作成に当たっては、視聴覚教材の位置づけを明確にし、効果的な授業が展開されるように工夫することが必要である。また、視聴時間の検討、副次的メディアを用意するなどして視聴覚教材の総合的利用が望まれる。

 

二 学習環境の整備に努める

 

(一) 教材、教具

教材、教具は、計画的に購入し、学習活動を充実したものとするよう考えるとともに、各種資料の収集につとめ、適切な提示、利用が望まれる。また、生徒の自主的収集、保存も合わせ考え適切な活用の方法を指導する。

(二) 学習環境

教室は創造活動に適するよう整備し生き生きとした学習ができるよう工夫することはもちろん、学校全体も含め、作品展示の場として利用するなど学習環境の整備を検討する。

 

外国語(英語)

 

外国語(英語)の指導は、学習指導要領に示されている目標の達成を目指してなされなければならない。この場合、学校や地域の実態、生徒の能力・適性、興味・関心、進路等を的確に把握し、これに基づいて指導計画を作成することになる。その実施に当たっては、常に反省を行い、指導計画及び学習指導の改善と充実を図っていくことが重要である。

 

一 生徒の実態について

 

(一) 実態の把握は、単に学力についての数量的な資料の収集にとどまらず生徒個々の習熟度、学習のしかたの特徴、及び興味・関心等の情意面にまで及ぶことが必要である。

(二) 実態を踏まえ、英1)、英2)の総合

 

 

 


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